名優クリストファー・リー氏が亡くなった。
英国出身の映画俳優リー氏は、様々なキャリアを積んだのちに、ドラキュラ作品で世に知られるようになった。
スラリとした長身と鋭い目つき、そして何よりもノーブルな顔つきはまさに伯爵ドラキュラを演じるにはぴったりで、後に映画「ロードオブザリング」の悪の魔法使い”サルマン”や「スタウォーズ」でドゥークー伯爵を演じたように、貴族的で冷酷無比な役柄を演じさせたら、この人の右に出るものはいないんじゃないかと思うくらい、すべての演技に威厳と迫力があった。
スターウォーズ全9作品のお気に入りランキング
続きを見る
この威厳はおそらく生まれ持っての貴族の血(陸軍中佐の父とイタリアの名門貴族出身の母)と、卓越した実戦経験で培われた勇気と根性が基になっていると想像する。(1939年にソ連がフィンランドに侵攻して勃発した冬戦争において、フィンランド側の義勇兵として参戦。第二次世界大戦中にはイギリス空軍に所属し、視力不足のためにパイロットの道は断念するも、情報士官としてシチリアやイタリアで転戦し、北アフリカで終戦を迎えた)
実際に剣術や馬術の達人で身長190センチ以上、前述の「ロードオブザリング」(2001)や「スターウォーズ」(2002)に出演したころにはすでに80を超えていたというから、まさにリアル超人というべきか。
彼のような息の長いキャリアと実力を誇る名優は、ハリウッドのみならず、世界のどの映画界にも数少ないと確信する。
さらにヘビィメタのアルバムを数枚リリースするという、想像を越えた幅の広さもアメイジングな俳優だった。
へヴィ・メタルを愛する名優としては、彼が唯一無二の最高齢になるのは間違いない。
これでまた一つの幕が閉じた。
偉大なる才能よ、永遠に・・・
ホラーといえば吸血鬼!ドラキュラ映画おすすめランキング【3選】
続きを見る