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【追悼 寺沢武一氏】コブラの思い出と感動、洋画の共通点を語る!

2023年9月12日

コブラの作者、寺沢武一氏が亡くなられたとの報がありました。

「コブラ」の漫画家・寺沢武一さん死去、68歳 「デジタル漫画」先駆け、98年に脳腫瘍判明も創作続ける

年齢的には68歳と、まだまだこれからだっただけに惜しい。

一匹狼のクールでお茶目なコブラの物語が、これからも続くと思っていたのですがね・・・

少年時代の自分に見果てぬ宇宙への興味と「男のロマン」を感じさせてくれた、本当に心に残る作品でした。

そんな自分にとっても思い出深い「コブラ」を熱く綴ることで、寺沢氏への敬意と哀悼の意を表したいと思います。

コブラとの出会いと衝撃

コブラは私が小学生のころに知り合いの家に置いていた単行本を読んでから、ものすごくハマったスペースオペラの冒険マンガでした。

1980年代の中頃で、ちょうど連載していた少年ジャンプは黄金時代を迎えようとしていた時期。

コブラと入れ違いに出てきた「北斗の拳」も男子のバイブル的な熱さがあったのですが、コブラはそれとはまた違う「アメコミ」風の洗練されたスタイルで、子供時代の自分を強く引き付けてくれました。

大人の色気とハードボイルドなタッチが映画のようでしたし、何よりも女性のセクシーな姿が少年漫画の世界観とはあまりにもかけ離れていたんですよね。

コブラの封印された過去生も秘密めいていてよかった。

相棒のレディーも現在はアンドロイドながらも、変身を遂げる前の過去ではセクシーな美女で、やはり相棒としてコブラとともに宇宙を駆け巡っていたというロマンチシズム。

コブラが活躍する世界も宇宙というのがロマンそのものですし、彼自身が「弱いものから奪わない」という義賊的なスタイルを守っているところにすごく共感をもちましたね。

彼の左腕に埋め込まれたサイコガンもカッコいいですし、葉巻を吸いながらウィンクをしてサイコガンをぶっ放す「余裕ぶり」がたまらなく魅力的でした。

常に余裕を失わない不敵な笑み、時に見せる優しさ・・・

同じマンガでたとえるならば「ルパン三世」に似ていると感じました。

そしてコブラは圧倒的にルパンよりも腕っぷしも強く、男の色気に溢れていたのです(そして女性にもモテた!)

そんなコブラの活躍に、子供時代の自分は胸を熱くしてページを次々とめくっていったものでした。

洋画好きにはたまらないコブラの世界観設定

小学生当時から洋楽を聞き始めていたのと、映画好きだった親の影響もあり、子供の頃からアメリカ文化にはものすごく憧れをもっていました。

ときおりテレビで放映していたトムとジェリーやスパイダーマン、スーパーマンのアニメ放送を見て(アメリカ版)、あちらのコミック文化には慣れていましたし、コブラを見ても違和感は感じませんでした。

とくに映画は劇場だけでなくテレビでも頻繁に観ていたので、より一層コブラの世界観に親しむきっかけを作ってくれたのだと思います。

そこで一番感じたのが「スターウォーズの世界観とそっくり」だということ。

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子供の頃はそこまではっきりと意識していませんでしたが、大人になってスターウォーズの過去作を見返したりすると「コブラ」と被る描写はあちらこちらにあることに気づきました。

とくに強く思ったのが「宇宙人」の描写。

どことなく「突き放した」ような宇宙人の描き方やアンドロイドの存在が、スターウォーズ世界そのものじゃないかと。

主人公のコブラの義賊アウトロー的なキャラ設定は、まさに「ハン・ソロ」そのものではないかと。

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「ブレードランナー」の退廃的な街の雰囲気にも似ているなと感じました。

氏の生前のインタビューやコブラの背景記事をまったく読んでいないので真実は分かりませんが、同じくジャンプの人気作「北斗の拳」もブルース・リーとマッドマックスの世界観をイメージしたのと同じ感じで、寺沢氏もブレードランナーやスターウォーズのSF活劇からマンガのインスピレーションを得ていたのではないかと思うのです。

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それは大のスターウォーズファンの自分にとっては、とても大きな「お気に入り」になる理由でした。

映画キャラクターとコブラ

消し去った過去、誰もがその名を知る「凄腕の人物」、孤高だけど憎めない愛嬌・・・

それらがコブラを語る時の代表的なキャラ設定です。

それは自分が今まで見てきた映画のキャラからも強く感じとることができるということ。

そのことについてツイートをしています。

コブラをみていて想像してしまうのが、先ほども触れたように「スターウォーズ」でハリソン・フォードが演じるハン・ソロ船長でした。

ちょっと不敵で一匹狼でユーモアもあって、心のどこかに正義感を隠し持っているところ。

帝国軍という巨大な悪と戦うのも、海賊組織ギルドに追われるコブラとそっくりですよね。

過去を消し去るという意味では、映画「ツーリスト」でジョニー・デップが演じるフランクがまさにそうでした。

数学教師という設定で、過去にマフィアの部下だったということ。

ボスの大金を持ち出して追われる身となり、整形をして姿を変えつつも、かつての恋人とさりげなく会う面白さ。

どちらのキャラもコブラとは少し違うのですが、でもどこか共通する部分が深くあって、それが大人になって思い出したときに「お、そういえば」と思わされるところです。

また洋画ではないですが、ルパン三世にもコブラと同じ匂いを感じます。

盗賊と海賊、権力から追われる身、愛する女がいる、背中を任せられる仲間がいる・・・

きっとルパンもコブラを作り上げるときの参考になったのではと想像します。

テレビアニメのテーマソングが似ているのも、きっと二人の魂がどこかでつながっているからでしょう。

世界観と雰囲気はスターウォーズとブレードランナー

コブラの世界観はスペースオペラを題材にしているだけに、同時期に流行っていた映画作品と被る部分があってもおかしくありません。

キャラクターや宇宙船などの描写などはスターウォーズを強く感じますし、街の退廃的な雰囲気は「ブレードランナー」っぽいと思います。

ほかにも映画風な独特の雰囲気があって、色々な作品から得たインスピレーションが散りばめられていると感じます。

もしコブラが実写化されることが今後あるのならば、スターウォーズの版権元であるディズニーがその任にふさわしいのではと思いますね。

アベンジャーズシリーズのマーベル、もしくは「ワンピース」など日本アニメの実写化を成功させているネットフリックスでも良いものが作れそうな気がします。

もちろん日本の映画会社が製作しても全然問題ありません。

でも仮面ライダー風にだけはしてほしくないですね。

コブラはあくまで「大人の世界観」が魅力なのですから。

コブラは男のロマンそのもの

色々と語らせてもらいましたが、最後は「男のロマン」という言葉が一番しっくりきます。

コブラのキャラはルパン、ハン・ソロ、フランクを合わせたような心熱きアウトローの魅力を放っていますし、美女との絡みもこれまた男冥利に尽きる感じといいましょうか。

なによりも「サイコガン」が男性そのものを象徴している感が激強し!

コブラの人としての優しさや高い知力、勇気にもすごく憧れますね。

もう全てがカッコいいのが「コブラ」という男なんです。

どんなピンチに陥ってもニヤついてジョークをかます余裕。そして必ず生き延びてやり遂げる実行力と絶対に諦めない精神力。

コブラ関連の動画コメントですが、この言葉がまさに彼の魅力を言い尽くしていると思いますね。

宇宙を駆け巡る「義侠心」と「強いハート」をもった男の物語。

そんな熱い男を生み出した寺沢氏に心からの敬意とご冥福を。

そしてこれからも絶えることなく、寺沢氏の意思を継ぐ者によってコブラの叙事詩が永遠に続くことを祈っていますよ。

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