「ボンド」シリーズの最新作「ノータイム・トゥ・ダイ」テーマソングから英語を学ぼう!の回です。
主題歌を歌うのは、数年前から世界的な歌姫として大人気のビリーアイリッシュ。
アメリカ出身のアイリッシュは2001年生まれの若干20歳ですが、デビューしたのが2015年。
16歳ですでにエンタメ業界に足を踏み入れていたことになりますね。
両親や兄とともに俳優、作曲家、音楽プロデューサーとエンタメ一家であることから、生まれながらにして「エンタの花道」が用意されていたということ。
彼女が歌うボンド映画最新作のテーマソングは、とても20歳とは思えないほどのムーディーで深みのある曲に仕上がっています。
そんなアイリッシュが放つ「ノータイム・トゥ・ダイ」から、気になる英語をチェックしていこうと思います。
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ビリーアイリッシュ「ノータイム・トゥ・ダイ」で英語をチェック
まずは歌詞全体の日本語の意味をザックリ紹介しますね。
あなたを愛すべきではなかった
分かってはいたけど、結局は一人
あなたは私の全て
でもそれは叶わぬ夢
もう騙されない
涙も見せないし、死んでいる時間はない
本体の英語の意味から少し離れて、自分なりの解釈で訳してみました。
この歌の主人公は誰なのか?というと、おそらく「ボンド」「マドレーヌ」のどちらもだと思います。
映画をご覧になった人なら分かると思いますが、冒頭のシーンでの一連の流れが、この歌詞に反映されていると私は思います(以下、映画のレビュー)
【ノータイムトゥダイ感想】ボンドよ永遠に!衝撃のラストに涙したレビュー!
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では英語歌詞の中で気になったフレーズ・単語を取り上げていきますね。
英語表現「should have (~すべきだった)」
I should have known(知っておくべきだった)
過去の行動についての「反省」「回顧」的なニュアンスのフレーズです。
・shouldは「~すべき」
・have+過去分詞「~だった)
これらを組み合わせて「~すべきだった」になるという感じですね(過去)。
正規の和訳では「考えれば分かってはいたはずなのに」と訳されていたので、会話風にいうと「~だったんだよなあ」的なニュアンスでしょうか。
このフレーズは英語の歌でもよく見られて、たとえば80年代に活躍したアメリカの歌手リチャード・マークスもヒットソングのタイトルとサビ部分で「Should have known better(もっとよく知るべきだった)」という形で使っています。
英語表現「go to show(証になる)」
「go to show」は「証明する」という意味になり、他の単語にたとえると「prove」が近いです。
こなれた和訳としては「~するのは間違いない」というニュアンス。
ほかにも
There is no doubt that~(~することは疑いない)
ともいえるかと。
歌詞の中では「goes to show」となっていますが、これは英語独特の語法の変化で、
I、you、we以外が主語の場合は動詞にsをつける
という約束に則っています。
goの場合は少し変形していて「es」をつけるんですね。
英語歌詞の中では「Just goes to show~」(~するのは必然)的に使われてます。
英語表現「Too much to bear(もう耐えられない)」
Too~to~(あまりに~なので~できない)というフレーズが基本になります。
ここでは
・Too much(もうたくさんすぎる)
・to bear(耐えること)
=もう耐えられない
という感じのニュアンスになります。
本来なら「too」の次はもっと具体的な表現がくるはずなのですが、ここではmuch(たくさん)という抽象的な表現がきているので、「たまらなく耐えられない」というニュアンスになると思います。
ちなみに正規の訳では「やり切れなさが胸に響く」としています。
英語表現「never on my side(決して私の味方ではない)」
「 on+人+side」で「誰かの味方になる」というフレーズです。
ここではnever(決して)という強い拒否の単語が使われているので「決して私の側ではない」という意味になっていますね。
歌詞の中では「You were never on my side」となっていて「あなたは決して私の味方ではなかった」と訳されています。
裏切りの中で死闘を潜り抜けてきた一流のスパイと、そんなスパイを愛してしまったヒロイン。
複雑な過去をもった二人同士が「やっぱりお前(あなた)も味方ではなかったのか・・」という、一抹の悲しさと諦めが言外に滲み出ているような気がします。
英語表現「no longer~(もはや~ではない)」
「今まで~だったけど、もはやこれ以上は~でない」という時に使うフレーズです。
英語歌詞では
You are no longer my concern(あなたはもはや私の関心事ではない)
となっていて、少し突き放した表現に感じますね。
concernは「心配事」「関心事」なので、それを「もう必要ない」と拒否しているニュアンスです。
正式の和訳では「あなたにはもう未練はない」となっていますね。
英語表現「yet(まだ)」
「まだ~だ)というニュアンスをもった単語です。
文章の中でよく使われます。
どちらかというと「否定的」な意味で使われることが多いですね。
たとえば、
I have not finished that job done yet(私はまだその仕事を終わっていない)
という感じで、文の最後にくることが比較的に多いかと思います。
歌詞の中では、
Another lesson yet to learn
とあり、
意味的には、
Another lesson(他の教訓)
yet(まだ)
to learn(学ぶ)
となっていて、これをつなげると「まだ学ぶべき教訓がある」というニュアンスになります。
正規の和訳では「待ち受ける」としています。
英語表現「no time to~(~する時間はない)」
映画のタイトルにもなっている英語フレーズです。
No~to~で「~する~はない」、ここに「time」を入れることで「~する時間はない」「~する暇はない」となる感じです。
英語歌詞では
There is no time to die
となっていて、文の始めに「there is」(~そこにある)をつけています。
このthere is は日本語に訳しても訳さなくても良くて、感覚的に「~ある」ことを示すフレーズなのですが、ここでは歌のリズムを合わせるために「there is」をあえて入れていると思います。
例文としては、
There is wall to protect people from burning(人々を火災から守るための壁がある)
There is a stick to support your walk(あなたの歩行を助けるための棒がある)
みたいな感じですね。
歌詞の中では「there is no time to die」となっていて、意味は「死んでいる暇はない」となっています。
まとめ
以上がビリーアイリッシュの歌う「ノータイム・トゥーダイ」の英語歌詞で特に気になったフレーズになります。
歌で使われる英語は抽象的な意味が多かったり、前後の意味をはしょって使うことも多いので、正確に訳すのは難しいです。
歌の世界観とか、歌い手のイマジネーションを膨らますための語法を多用してくるので、ちゃんとした文法にのっとっていないことがあって、なかなか解釈が難しいところ。
そんな中でも使える英語フレーズはたくさんあって、それらは細切れにすると他の表現にも応用できます。
今回取り上げた英語フレーズもそんな感じで引用しているので、ぜひとも日常英会話の中で使ってみてくださいね。
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