2001年に全世界で公開されて話題を呼んだ「ロード・オブ・ザ・リング」のテーマソング。
歌い手であるエンヤは1988年に世界的にヒットした「オリノコ・フロウ」で知っていたが、その後しばらくはあえて聞くこともなくなっていた。
しかしあることがきっかけで再びその美しい歌声を耳にすることになったのである・・
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ロード・オブ・ザ・リングでエンヤの歌を聞く
それから十数年して、トールキン原作の「ロード・オブ・ザ・リング」を映画化する際に、監督のピーター・ジャクソンがエンヤに曲を書くよう依頼したという。
エンヤは映画の内容を聞いて興奮し、快諾。
曲のイメージを作るために、映画撮影が行われるニュージーランドまで飛び立った。
その後、この曲はアカデミーの歌曲賞にノミネートされたが、惜しくも受賞ならず。
しかし多くの観客の心を奪った。
映画の中では確かエンディングに使われていたと思うが、エルフの王女が出てくるシーンや旅の仲間が危機に陥るときにBGMで流れてたようにも思う。
この曲が流れるだけで一挙に物語の幻想的な世界観に引込まれるような気がして、とても心に残る一曲。
曲を作ったエンヤのバックグランドそのものが、クラッシックや教会音楽、そしてアイルランドの伝統的な音楽にあるためか、奏でる歌やサウンドの全てに神聖な味わいを感じてやまない。
なによりもエンヤ自身がまるで妖精のような(いや、むしろエルフのような)風貌と雰囲気を持つために、この映画とのマッチングはまさにベストだったといえるのではないだろうか。
エンヤの軌跡
ここで簡単に彼女の経歴を紹介しておこう。
1961年アイルランド生まれ。
父がバンド、母が音楽教師をしていた影響もあり、本人が「何時から音楽に目覚めたのかなんてわかりっこない」と語るほど音に囲まれた環境で育ち、ピアノを身につけ、その後大学でクラシック音楽を学びこれが音楽的基礎となる。
大学在学中(18歳)の時、彼女の兄妹らが結成した「クラナド」(CLANNAD) に2年ほどの間、ツアー、アルバム製作共に参加している。
1988年(日本デビュー作)「オリノコ・フロウ」(Orinoco Flow)が、記録的なヒットとなる。
なおエンヤという名前は本名ではなく、彼女のプロデューサーであるニッキー・ライアン、その妻であるローマ・ライアンとの共同プロジェクト名。
一曲一曲に心身を傾けるために、アルバムが完成するのに膨大な時間がかかるのだという。なので一つのアルバムが完成すると一年ほどは休養するのだとか。
現在はニューアルバム制作に余念がないようで、ロンドンのアビーロードスタジオで作業を行う予定だと、2011年のインタビューでエンヤのマネージャーが語っていた。しかし2014年3月の時点では、アルバムリリースやそれに伴うプロモーションツアーの発表はされてない。
まあこれも完璧主義者であるエンヤならではということだろうが、アルバム制作にかかる時間と話題性だけを取ってみれば、ある意味ガンズ・アンド・ローゼズのアクセルに通じるものがあるのかもしれない。(かといってアクセルとエンヤが友達になれるとは決して言わない)
こぼれ話としては、エンヤは1997年に南ダブリンでお城を購入した。
城の名前は、彼女が最も気に入っている本に登場する家の名前「マンダリー」をつけたという。
しかし彼女が有名になるにつれ、ストーカーがつけ狙うようになり、住居とした城にも何人かの人間が侵入に成功したとか。
このためエンヤは多額のお金をかけてセキュリティを施したというから、全く有名人というのは大変なお仕事なのだ。
2015年11月に7年ぶりのニューアルバムがリリース!
新作「ダーク・スカイ・アイランド」が全世界同時リリースとなった。
相変わらずの神秘的な楽曲と透き通る歌声で「エンヤ節」を聞かせてくれる逸品となっている。エンヤはこれまでリリースしたアルバム総数が全世界で7500万枚以上ということだが、彼女の人間離れ(失礼!)した雰囲気に邪魔されて見過ごしていたが、現実的な数字を見て、改めて彼女がスーパースターということを認識した。
エンヤ、最高です。
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