1980年代といえば、MTV世代にとって宝物のような時代です。
数々の才能あるミュージシャンたちが、歌だけでなく踊りや映像コンテンツまで見せてくれる素晴らしい時代。
それまでの音楽重視のヒットチャートから、映像と音楽の融合を目指した新しい流れを感じた時代でもあります。
そんな時代の変わり目で光り輝いた10人の女性シンガーたちを今回は紹介しようと思います。
【80年代洋楽ポップス】女性シンガーランキング
1位:マドンナ(Madonna)
80年代洋楽ポップスの女王といえば、この人。83年のアルバム「バーニング・アップ」での鮮烈なデビューから89年の「ライク・ア・プレイヤー」まで、80年代はまさに「彼女の時代」ともいえる数々のヒット曲・アルバムを世に放っています。
私が知ったのは「ライク・ア・ヴァージン」「トゥルー・ブルー」「マテリアル・ガール」の頃のマドンナで、刺激的でストーリー仕立てのビデオクリップに夢中になっていましたね。初来日を果たした後楽園ツアーも、ビデオで何度も繰り返し見たものです。(腕の筋肉のすごさに驚いた)
過去も現在もエンタメ業界の第一線でトップを張り続け、シングル・アルバムの総売り上げが女性アーティスト史上最高の3億円以上を売り上げる、まさに女王の名にふさわしいボーカリストです。
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2位:シンディ・ローパー(Cyndi Lauper)
80年代の女性ポップスアーティストといえば、マドンナとこのシンディ・ローパーの2人だといえるほど、当時のシーンを代表するボーカリストです。
83年に発表したデビューアルバム「シーズ・ソー・アンユージュアル」から名曲「タイム・アフター・タイム」が生まれ、数多くのミュージシャンのフォローを生んだだけでなく、シングルも多数チャート入りし、当時全盛のMTVでも最優秀女性歌唱賞を受賞しました。
映画「グーニーズ」の元気いっぱいのサントラや「ウィーアーザ・ワールド」でのアドリブ感溢れる熱唱ぶりなど、彼女にしか出せない個性的な表現力に多くの支持が集まりました。
ローパーを本格的に知ったのは、セカンドアルバム「トゥルーカラーズ」からで、その不思議なルックスと体の底から絞り出すような歌い方に心惹かれたもの。
大の親日家としても有名で、阪神淡路大震災や東日本大震災の際も、来日してチャリティー活動や公演を積極的に行って多くの人を元気づけました。
デビューするまでの苦労話や、そこから急激に人気を得たエピソードなど、個人的な話題にも欠かない人で、そうした豊富な人生経験が影響しているのか、様々なミュージシャンとの交流もあり、今も現役で第一線の活動を続ています。
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3位:デビー・ギブソン(Debbie Gibson)
87年の「アウト・オブ・ザ・ブルー」でデビューしたティーン・アイドル。
16歳でデビューしたデビー・ギブソンは、それまでの女性アイドル系ミュージシャンには数少ない、自ら作詞作曲(ときにはプロデュースも)手がけるアーティストとして、ビルボードチャートの上位を賑わせます。
89年のセカンドアルバム「エレクトリック・ユース」はアルバム・チャート一位、シングル「ロスト・イン・ユア・アイズ」は一位を獲得するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで当時の音楽シーンを駆け抜けました。
明るさと爽やかさ、健康的な笑顔が10代男子の心をガシッと掴んだだけでなく、その卓越したソングライティング能力と歌唱力で、一般の音楽ファンの感性を捉えた実力派シンガーソングライターでもあります。
その後はミュージカル女優として華麗に転身、現在も舞台や映画出演など、音楽活動以外にも幅を広げた活動を続けているようです。
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4位:ベリンダ・カーライル(Belinda Carlisle)
元ゴーゴーズのボーカリスト。解散後の1987年にリリースした「ヘブン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」がビルボードチャートの一位を獲得し、一躍世界的なソロシンガーとなりました。
この曲のプロモーションビデオはベリンダの美しさを存分に表現したもので、見るものを瞬く間に彼女の織り成す歌の世界観に引き込む魅力を放っているともいえます。
バンド時代に蓄えたシンガーとしての力も健在で、ポップソングとしてワクワク感だけでなく、ロックバラードとしての力強さも兼ね備えた、魅力ある一曲となっています。今もなお何かのBGMに使われているほど、ベリンダを代表する大ヒット曲です。
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5位:ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)
1985年のアルバム「そよ風の贈り物」でデビューし、87年のセカンドアルバム「ホイットニーII〜すてきなSomebody」がビルボードアルバムチャートで一位を獲得して世界的に有名になった女性アーティスト。
その跳ねるような躍動感ある歌唱力は、当時10代後半だった自分の感性を大いに刺激して、いかにも健康的で明るいアメリカ文化を象徴しているように思えたものです。
その後、ケヴィン・コスナーと共演した「ボディ・ガード」のサントラ「オールウェイズ・ラブ・ユー」が大ヒット、彼女を代表する一曲となっています。
残念ながら2012年に亡くなってしまいますが、その力強くも華のある歌声は、今でも世界中のファンから愛され続けています。
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6位:ポーラ・アブドゥル(Paula Abdul)
1988年にリリースされた「フォェ―ヴァ―・ユア・ガール」がビルボードアルバムチャートで一位を獲得。
同アルバムからリリースされた「コールド・ハーテッド」「ストレイト・アップ」「フォェ―ヴァ―・ユア・ガール」「オポジット・アトラクト」の4曲が、88年~89年にかけてシングルチャートで一位を飾り、一躍、時の人となりました。
少し鼻にかかった特徴的な歌声とエキゾチックな風貌(中東系の父親を持つ)、ダンサブルなプロモーションビデオが当時のチャートにはない個性を光らせ、当時の私もこの人のPVや楽曲がかかると、しばらく見入ったり耳を傾けてしまったほどです。
その後は2枚のアルバムをリリースしますが、数曲のヒットを除いては興行的に成功せず、以降はアルバムをリリースしていないとのこと。
ただ芸能活動は続けているようで、2016年には26年ぶりにライブを行うなど、現役ミュージシャンとしての輝きは失っていないようです。
7位:カイリー・ミノーグ(Kylie Minogue)
87年にリトル・エヴァのカヴァー曲「ロコモーション」でデビューしたオーストラリア出身の女性シンガーです。
デビューシングル「ロコモーション」はビルボートチャートの3位にまで登り、そのキュートな風貌と甘く鼻にかかった個性的な歌声は、当時のティーンエイジャーの心を鷲掴みにしました(自分のことです)
88年の「ラッキーラブ」ではイギリスヒットチャート1位を獲得。
その後も数曲のヒットを飛ばしますが、90年代に本格派歌手を目指してアイドル路線を変更、様々な紆余曲折を経て、2001年にリリースしたアルバム「フィーヴァー」の世界的大ヒットを達成。
その後も現在に至るまでショービジネスの第一線で活躍を続ける息の長いアーティストとなっています。
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8位:ティファニー(Tiffany)
87年にアルバム「ティファニー」でデビューし、シングル「I think alone now」「Could've been」「I saw hime stanging there」がヒットしてスターダムにのし上がったカントリー出身の若き女性シンガー。
同時期に活躍していたデビー・ギブソンと同世代だったこともあり、ライバル関係と目されるようになります。
ネイティブアメリカンの血が混じったエキゾチックな風貌と、のど自慢で鳴らしたといわれる伸びのある声量が魅力的で、デビーギブソンとはまた違った個性に惹かれた自分のようなティーンエイジャーは多かったでしょう。
しかしセカンドアルバム以降はパッとせず、そのメジャー路線復帰は2005年まで待たねばなりませんでした。
2005年にダンス・チャートでの復活と、2011年にはデビーギブソンとの共演で女優として再びシーンの表舞台に躍り出たティファニーは、今も現役で第一線で活動を続けています。
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9位:スザンヌ・ヴェガ(Suzanne Vega)
1985年にアルバム「スザンヌ・ヴェガ」でデビューした彼女を知ったのは、87年リリースのアルバム「Solitude standing」からのシングル「ルカ」をビルボードチャートで聞いてから。
児童虐待について歌ったこの曲は、明るく陽気な楽曲が多くを占めていた当時のチャートにおいて、特に異色を放っていたように思います。(曲調は明るめなのですが、ビデオクリップと歌詞が色々と考えさせられる内容になってます)
フォークロック調のこの曲以外に実はこの人のことを全く知らないので(苦笑)
ウィキペディアに頼る以外にはないのですが、フォークソングを中心に様々な形の音楽スタイルを発表したりと、アーティスティックに意欲的なミュージシャンということが読み取れますね。
現在も第一線で活躍中の女性アーティストです。
10位:サマンサ・フォックス(Samantha Fox)
86年にデビューシングル「タッチ・ミー」が世界的ヒットを収めたことで、メジャーになった女性シンガーです。
モデル出身のフォックスは、その美貌と保険をかけていると言われた91㎝のDカップのバストを武器に、モデル業界で有名になり、86年に当時の名プロデューサー集団「ストック・エイケン・ウォーターマン」のプロデュースのもとにアルバムをリリース。
私が彼女を知ったのは、日本のラジオでイギリスチャートを紹介していた番組で聞いてからです。
その後、MTVで彼女の風貌を知って「す、すごい!」と、その美貌と胸に絶句。
いかにもイギリス美女なセクシャルな見た目と背は小さいけれど(155㎝)、豊満すぎるバストに目が釘付けになったことは今でも覚えていますね。
いかにもストック・エイケン・ウォーターマンが手掛けそうシンセの打ち込みサウンドと、キャッチ―なサビとメロディー、フォックスの透明感溢れる歌声が支持を得て「タッチミー」はイギリスで3位、アメリカで4位のチャートインを果たしています。
その後のフォックスは紆余曲折を得て、現在も音楽活動を継続中だとか。アルバムはリリースしていないようですが、ユーロビジョンに挑戦したりと、意欲的に歌手として活動を続けているようです。
最後に
80年代洋楽シーンで人気のあった女性ボーカリストをピックアップさせてもらいました。
今も活躍するビッグネームがまだ若かりしころの懐かしい時代ですよね。
古き良き時代でもありますし、もう聞くことができないだろう往年のメロディやリズムが切なくもあります。
80年代好きとしては100年後でも皆の記憶に残っていてほしいですね!