イギリス南部のバースで結成されたバンド、ザ・へヴィーの「Same ol」だ。
小栗旬主演のペプシNEXのCMで使われて有名になった一曲。
ペプシネックス ゼロ CM [Full Music] 桃太郎篇(小栗旬)【ロングver.】
このCMが大変出来がよく、昔話の桃太郎伝説を実写化したような作りで、桃太郎を演じる小栗旬がすごくいい味を出している素晴らしいコマーシャルだと思う。
溶岩でできた鬼、桃太郎についていく犬、猿、キジがそれぞれやたらと実写リアルで格好いい。
もちろんCMなので1分くらいの短い放映時間なのだが、
「鬼が暴れる→桃太郎が立ち上がる→仲間を集める→旅立つ(それも砂漠と海)」
の一連の流れがコンパクトにまとめられていて非常に見ごたえがある。
おそらくシリーズで鬼を倒すところまで作られているだろうし、これからも続編CMが放映されていくだろうと思われる。
いやそれ以上に、多くのレビュアーが評しているように「映画化してもよい」レベルの期待値をこのCMは持っていると思うのだが・・・
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「セイム・オールド」とその意味は?
記事の本題である「ザ・へヴィー」に移るとしよう。
CMのバックに流れている曲が、これまたCM以上に話題を呼んでいるようで、「凄くいい」「格好いい曲」などとネット上だけでなく、私のSNS上の友人やリアル友人までが皆声をそろえて絶賛しているのが、今日紹介する「Same ol'」というわけで。
一聴して和風テイストを感じてやまないこの曲は、実はコマーシャル用に作られたものではなく、オリジナルアルバムに収録されていたものと知って驚き。
The Heavy - Same Ol'
ザ・へヴィーの2012年作品『ザ・グローリアス・デッド』に入っており、おそらくこれを聴いたCM製作スタッフが「イメージにぴったしじゃん!」と即決めしたものと思われる(実際にハマっている)
そしてCMに使われて日本の視聴者にも認知度が高まったことをバンドサイドが知ってか知らずか、今年(2014年)の3月にボーナストラックを一曲追加した同名タイトルの期間限定廉価盤を発売。
輸入盤だけあってか日本語歌詞はついておらず、値段も1500円少々とそれほどお高くないので、これはぜひ購入しようと考えているところである。
ちなみにこの「Same Ol」の歌詞を和訳してみたので、興味のある人はどうぞご覧ください。(ちょっと下ネタ風に解釈してます笑)
【ザ・へヴィー】「セイム・オールド」の歌詞を和訳してみた!
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バンド・ヒストリー
バンドの経歴をさっと紹介しよう。
2008年に『Great Vengeance and Furious Fire』でデビューしたザ・へヴィーは、UK南部のバースで黒人ヴォーカル、スワビーとギタリストのダンTを中心に結成された4人組バンドだ。
基本的にザ・へヴィーの楽曲はこの2人によって制作されており、キャリアをスタートさせ、間もなくクリス・エリュール(Ds.) とスペンサー・ペイジ(b.) がメンバーに加わり、現在は脱退してしまった紅一点のリトル・ハンナ(記事トップに張った写真の真ん中にいる)も加わった当時には、そのサウンドも随分と厚みを増し、現在の形に近くなっていた。
レッド・ツェッペリンばりの重厚グルーヴと力強いゴスペル・コーラスがボーカルの根幹を成し、ファンクやクラッシック・ブルース、R&B等、あらゆる古い音楽のエッセンスを斬新なアイディアと融合が合わさるヘビー級のサウンドが特徴的。
総じてスワビーのソウルフルなヴォーカルとゴスペルなコーラス、そして重厚なギター・サウンドと乾いたドラムが、このバンドを凡百のファンク・バンドとは別次元に導いている感覚すら受ける。
2009年にリリースされた2ndアルバム『The House That Dirt Built』は、本国UKのみならずUSでも大ヒットとなり、15万枚以上のセールスを記録。
2012年発表の「THE GLORIOUS DEAD 」も今回のCMの影響で売り上げは格段に上がりそうだ。
まとめ
今のところ彼らの最新作となる「THE GLORIOUS DEAD」からは、今日の曲「same ol'」以外にも、「Curse Me Good 」「What Makes a Good Man? 」「Just My Luck 」など私好みのキャッチーなサウンドが多く、特に最後の「Just My Luck」は曲が変調する辺りがすごくクールに感じた。
アルバム発売後に出演したデビッド・レターマンのショウ(アメリカで超有名なトークショウとその司会者)では、そのあまりのライブのクールさにレターマンがアンコールを頼んだというから、バンドの威力がいかほどか分かるというものだ。
ぜひペプシNEXの桃太郎を映画化して、そのテーマソングをザ・へヴィーに歌ってほしいものだ。