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クレージーモンキー笑拳レビューとジャッキー映画で学んだ修行法の紹介

2010年9月12日

ジャッキーの「モンキーシリーズ」3作目です。

前2作「スネーキーモンキー蛇拳」「ドランクモンキー酔拳」に続く復讐劇。

この作品の特徴は「笑いながら戦う」というところ。

こんなカフーの設定って、他にはないですよね?

笑うと戦うって正反対のシチュエーションになりますからね。

でもこの映画ではそれが「実現できる」んです。

それはどういうことか?

今回はジャッキーの名作「笑拳」の感想と思い出を語りたいと思います。

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笑拳の感想

この頃のジャッキー映画って、配役が同じ俳優さんであることが多いんですね。

少し前の作品「龍拳」では良い役だったヤン・サイクンが、この笑拳では「鉄の爪」と名乗る殺し屋に転進していたり、逆に「拳精」で悪役だったジェームス・チェンが、この映画で最初の師匠役だったりと、結構なコペテン配役現象が多く見られます。

しかもこの鉄の爪、めちゃくちゃ怖かったりして。

正直、カンフー映画で悪役にここまで恐怖を感じたのは、スパルタンXのベニー・ユキーデぐらいでしたから。

残忍で冷酷という表現がぴったりな役柄。

誰かがドラゴンボールの桃白白のモデルだと言っていましたが、本当に納得ですね。

この頃よく感じていたことなんですが、ジャッキー扮する青二才の役柄って、町道場レベルでは結構強いんですよね。

たいていの挑戦者を撃退してしまいますし・・・

でもボスキャラには手が全然でない。このギャップがいいですね。

その後のジャッキーの修行シーンが際立ちますから。

そして迎える師匠の死、そして新しい師匠との訓練の日々・・・

最後は白熱の復讐バトルでジ・エンドとなるわけです。

この笑拳は他のモンキーシリーズには無い、悲愴感に満ちた復讐の怨念といったドロドロした情念があるように勝手に思います。

師匠が殺されるという設定がそうさせるのでしょうか。

映画の後半で新師匠が殺し屋の手下に人質で取られたときなど、「殺してみろ!その代わりにお前は絶対に殺す!」といったときの、ジャッキーの鬼気迫る目、ラストシーンで鉄の爪に止めを刺すときのとどめの刺し方のエグさ。(男なら分かるはず!)

これが龍拳とかのような真面目な作品なら違和感はありませんが、喜怒哀楽を使い分けるコミカルなシーンが多かっただけに、より一層ギャップで感じますね。

この笑拳は創作の武術らしいのですが、攻撃を受けたときに「笑う」ことで脱力するというのは、実際の武道や護身術でも理にかなった動きであるように思います。

加えられたエネルギーを吸収するというか、拡散するというか、まるで北斗の拳のハート様を思い出します。

さすがは一流の武術指導陣を集めて練られた映画だけあって、そこで使われる技や動きの全てに無駄がありませんね。

ジャッキー本で覚えたトレーニング方法

話が映画と少し離れますが、この頃ジャッキーに憧れていた私は、小学生のなけなしの小遣いでよく関連本を買っていました。

一番よく覚えているのが、ケイブンシャの「ジャッキー・チェン大全科 (1982年) 」。

この本の秀逸だったところは、ジャッキー直伝の修行法を掲載していたところでしたね。

その中で「鉄牛耕地」ともう一つ名前を忘れましたけど、この2つの訓練法は、後年武道を習ったときにかなり役立ちました。

鉄牛耕地は簡単に言うと「拳立て伏せ」です。

腕立て伏せを拳でする版で、これを毎日続けることで拳が強くなり、背筋力もつきます。

この運動はかなり長く行ってて、足掛け10年以上は続けたでしょうか。

拳の皮が分厚くなって、意味もなく強くなった気になりました。

やってた武道は打撃系じゃなかったので、まったく関係ない場所を鍛えてたことになりますが(笑)

海外の動画です。あちらでは「ナックルプッシュアップ」というようです。

これの指立て伏せ版は「蛇拳」で出ていましたね。

師匠に背中に足を載せられながら、下に線香を置かれて必死に落ちないように指でプッシュアップするジャッキー。

この指立て伏せも今でも毎日行っていますよ。

そしてもう一つは、酔拳で使われていた「足上げ」修行法です。

これは片足をタンスの引き出しの上に引っ掛けて、上体を前に倒す運動のことです。

ちょうどバレエの練習で見るあれですね。

最初は腰の高さくらいのタンスの引き出しの縁にかけていたものが、数年後には上段まで可能になり、さらにこれを始めて6年後には、アンディ・フグなみのハイキックが可能になっていました。

これも特に日常生活で使うことはありませんでした(苦笑)

拳立ても足上げも、完全に自己満足ってやつです。

あと周りに見せて「すげーっ!」って驚かれるウフフな喜びですかね(笑)

これ以外にも「ブルース・リー大全科―スーパードラゴン・ブルース・リーのすべて (大全科シリーズ) 」だとか、「ドラゴン大全科―ブルース・リーからジャッキー・チェンまで (大全科シリーズ) 」だとか、当時のカンフー2大カリスマについて書かれたものを集めていました。

その中で一番印象に残っているのが、秋田書店の「笑拳―Jackie Chan (Movieコミックス) 」です。

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これは革命的でした。

なにせ映画をそのまま写真でコマ送りにする感じで、漫画形式にカットカットで割りながら、台詞もつけて本にしたものでしたから。

まだビデオデッキというものが存在しない、当時の我が家の映像文化からは考えられないほどの、リアルタイムかつ生ライブな視聴感がありました。(どんな家やねん!と)

まとめ

拳シリーズでは弟子だったことが多かったジャッキーですが、年をとって出演したカンフー映画では師匠の立場になっています。

「ベストキッド」でウィル・スミスの息子の師匠役として出演していて、往時の酔いどれ師匠の後継者としてコミカルな師匠役を熱演していた様子。

映画公開時のインタビューで記者から「以前は弟子役が多かったのですが、今回この映画でご自身が師匠役になられたことの感慨は?」と聞かれ、

「時代の流れを感じるよ。ボクもそんな年になったんだなって。でもあらためて感じたのは、師匠役は楽だ!って事。あれしろ、これしろと指示してればいいからね。弟子と違って動かなくていいから、案外ハマルかもしれないね!」

と語っていたとか。

ぜひとも僕の師匠になってもらいたいものですね^^

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