ターミネーター最新作を映画館に観に行ってきました。
3作目以来のリアル出演となるオリジナル・ターミネーター、アーノルド・シュワルズネッガーと、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンが28年ぶりに共演するというのだから、これはファンとしては見ずにはおられません。
土曜日の午後からということ、公開スタートからまだ一週間ということもあってか、劇場の席はほぼ満席でした。
序盤に出てきた懐かしい映像で「あったな~このシーン」と胸を熱くしながら臨んだ2時間14分・・・
映画の感想は「サラ・コナーの突き抜け感がすごい、シュワちゃんには相変わらず感動した」ということ。
もちろんこうしたアクション大作にありがちな「ストーリーの大味感」は否めません。
時系列とか、キャラクターの設定とか、突っ込めばいくらでも穴は出てきますからね。
でもそんな基本を吹き飛ばすほどのカタルシスや感動を与えてくれたのも確かでした。
ということで、まずは簡単なあらすじと、今回の劇場鑑賞で感じたことや良かったこと、逆に「これはあかんな~」というところをそれぞれ述べていこうと思います。
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あらすじ
舞台はメキシコ。
工場労働者として弟と一緒に通うダニエラ。
ある日、未来から送り込まれたターミネーター「Rev-9」が、ダニエラをターゲットにして襲い掛かります。
それを防ごうと、同じく未来からやってきた強化型女戦士グレースが二人を連れて戦いながら逃走します。
そこにターミネーター狩りを生きがいとするサラ・コナーが加わり、Rev-9からの攻撃をいったんはかわすことに成功。
なお執拗にダニエラを突け狙うRev-9を倒すため、サラを陰で支援してきたかつてのターミネーター(T-800)のもとを訪ねて協力を仰ぐことに。
そして訪れた最終局面。
Rev-9との全面対決は巨大ダムの内部で繰り広げられることになるのです・・・
格好よすぎるサラ・コナーの登場シーン
お決まりのターミネーターの登場シーン(空間に光と衝撃が走り、裸の戦士が未来から降って来る)や、今回ターゲットにされたダニエラを巡る攻防も十分に見ごたえがあります。
しかし自分の中で序盤で一番痺れたのは「サラ・コナー」の登場シーン。
2で見せたワイルドな女戦士ぶりはそのままに、そこから20数年を経て円熟味を増した風貌と声色(ドスが効いてる)が渋すぎます。
はっきりいってめちゃくちゃハードボルドです。
強さそのものは未来戦士グレースに圧倒的に軍配があがるのですが、普通の人間の立場でターミネーターに立ち向かっていくサラの肝っ玉はもう圧巻そのもの。
髪型、サングラス、声、そして余裕たっぷりの立ち居振る舞い。
すべてが格好よすぎますね。
イイ感じで「やさぐれた」感が出ているのもツボです。
その「やさぐれ感」も映画の冒頭に映し出された過去の回想シーンで十分に納得。
20数年前に逃亡先で息子ジョンをターミネーターに襲われたことで、サラの人生は変わってしまったのでした。
このときのシュワちゃん演じるターミネーターの襲撃シーンも、どうやって映像を再現したのか分からないほど、昔の3人そのものなのも驚きです。
2の撮影時(1991年)の未公開部分の映像なのか、特殊技術で新たに映像をリメイクしたものなのか?
序盤のインパクトは、驚きの回想シーンとサラ・コナーの圧倒的な「やさぐれ感」にあると言っていいと思います。
シュワルズネッガー「ターミネーター」の変わらぬ魅力
シュワちゃんターミネーターは3作目まで本人が出演しています。
どちらも主役級の働きでしたが、今作「ニューフェイト」ではあくまでサポーターに徹する役割。
サラ・コナーと同様の枯れ具合が良くて、時代の流れをググっと感じてしまいました。
84年の1作目と比べると、本当にお爺ちゃんになったなあという感じでしたね。
それでもあの逞しい肉体と頼りがいのある雰囲気は相変わらずで、画面に出てくるだけで「ターミネーター感」をたっぷり味わえる圧倒的な存在感はさすがです。
映画で笑えたのは、サラらが家を訪ねて新型ターミネーターとの戦いの決意を固めた時に、レイバンのサングラスを手に持ってかけようとしたところ。
そのまま顔にかけていれば「I'll be back」な2以来のカタルシスを呼び起こすのは必定でしたが、それをせずにそのままサングラスを下に置いたのが面白い演出で「ハハハッ!」となってしまいました。
横で見ていたアメリカ人風のカップルも同じところで反応していたので、おそらくあれはジョークだったのでしょう(それとも新たなヒーローに座を譲る的な深遠な意味があったのか?)
こういう「いかつい男がお茶目なことをして笑わせる」描写はシリーズではけっこう多いですよね。
感動したのは、ターミネーターでお馴染みの自己犠牲のシーン。
ラストでシュワちゃんがいつもの男前な最期を見せてくれます。
T2で死んでいったシュワちゃんターミネータとは同タイプだけど別人なので、ある意味「既視感」はすごいですが、そこは腐っても鯛。
迫真の「男前力」で私の涙腺を崩壊させてくれました。
サンクス、シュワミネーター。
女兵士グレースとダニエラの関係に涙した!
物語の真の主人公であるダニエラ。
ダニエラはメキシコに住むごく普通の女性でした。
それがある日突然襲来したターミネーターによって、弟と父親を失い、自らも執拗に追われることになります。
そんな彼女を守るために未来から送り込まれたのが、人類の抵抗軍兵士グレース。
グレースは軍務中に大けがを負い、そのときに自ら強化型兵士に改造してくれるよう願ったのでした。
強化型兵士はターミネーターのように完全な機械兵士ではなく、あくまで人間ベースで改造を施された「ハイブリッド兵士」というやつです。
人間の数倍もの強靭さとパワー、スピードを持つので、ターミネーター相手にもほぼ互角に戦うことができます。
グレース役の女優さんはかなり美形で、それもシュッとしたスポーティーな感じが自分的にはけっこう好みです。
髪型もショートカットで背も高く「好み」というよりは、「格好がいい」「憧れてしまう」タイプかもしれません。
映画の後半にダニエラを守るために未来からやってきた理由が明かされると、そこでさらに強い感情移入をするようになりました。
昔に受けた恩を返すために、まだ何も知らない一般市民のダニエラを守るために未来からやってきたこと。
まさに初代「ターミネーター」のカイル・リースの女版というべきですが、こういう時を越えた人と気持ちのつながりは、いつどこで何を見ても心を揺り動かされるものですね。
見た目の好みだけでなく、一本気で人とのつながりを大切にするキャラクターが自分の胸に消えかけていた火をともしてくれたところに、強い共感を覚えました。
スマートさも進化した新型ターミネーター
T2で登場以来、リキッドメタル(液体金属)型マシーンは最強の人間ハンターであることが証明されています。
今回もほぼ2の時のリキッドメタル型ターミネーターを踏襲していますが、少し異なるのは「二つに分かれること」。
それも人間型と、中身の骨格型の2種類に体を分けて襲ってくるので、襲われるほうは両方の攻撃を警戒しながら動かなければならないので大変です。
攻撃は人間型で、残りの骨格型は機械の操縦などサポート的な役割分担ができていたように思うのですが、後半のバトルではどちらも襲ってきてたかもしれません(少し忘れかけてます)
無表情のまま顎を引いて額を見せる走り方はT2以来の伝統ですが、この新型ターミネーターRev-9は実は意外に礼儀正しいというのがミソ。
空から落下して家屋を壊してしまったシーンがありましたが、庭でバーベキューをしていた家族に「壊してすまない」と謝って去っていくところは、これまでにないスマートさを感じました。
ひょっとしたらマシーン側も進化していて、任務のときには必要最低限の行動以外は慎むのが最も効果的だと判断して、送り込むマシンにそうプログラミングしているのかもしれません。
Rev-9型の俳優さんはヒロインのダニエラ役と同じ南米系の顔立ちで、背もグレースよりは低いです(グレース役のマッケンジー・デイビスは178㎝)
しかし体のサイズを全く感じさせないスピードと存在感、常に微笑みを絶やさい温和な表情だけど、行動するときは何の迷いをみせない冷酷さの2面性は、スクリーンを通じても「こいつは怖い」と感じさせてくれるほどです。
見た目は温和で優し気で、でもやるときは容赦なくやり切る。
T2の時のリキッドメタルタイプは普段でも冷酷そうでしたが、今回の新型タイプを見る限りはよりキラーマシーンとしての洗練度が増してきているのは確か。
次回作があるとすれば、今度はそうしたマシーン側の変化の度合いを見るのも楽しいかもしれませんね。
映画全体の魅力とは?
なんといっても初代以来のターミネーターの元祖的な存在で、年齢を重ねてよりワイルドで逞しくなったサラ・コナーの存在感がすごい。
戦闘力はかつてないほどにマックスで、強化型兵士グレースとの組み合わせも最高です。
女性陣とのトリプルタッグは見事に機能していて、見ていて気持ちが良かった。
ダダダッダッダダのテーマソングに痺れましたし、エンドロールのメキシカン風テーマソングは哀愁があって聞き入ってしまいましたね。
映画のテーマともいえる「自己犠牲」からの感動も、冒頭に述べた通りに過去最高に良かった。
アクションも見せどころが多いですし、2時間強の時間を一度もダレるところなく楽しめましたよ。
違和感を覚えたところは?
ストーリー設定に関しては、ご都合主義的なところがけっこうあると感じました。
T2ではT-800は味方になってリキッドタイプを倒したはずなのに、その後も後続のターミネーターに狙われ続けたのか?
とか、
ジョン・コナーが子供時代に死んでしまうのなら、3や4で出で来るジョンはパラレル世界のジョンコナー?
とか、
未来の人類の指導者がジョンではなくダニエラだということは、人類世界には複数のレジスタンス集団がいたのか?
などなど、考えれば考えるほど矛盾が生じてきます。
他にも、最終兵器である電磁波パルスが壊れて打つ手がなくなった時に「皆で立ち向かえばなんとかなるさウォー!」的なノリで敵にぶつかっていく無謀さや、結果的には、ほぼ無敵状態の敵をいつもの集団戦で叩きのめすワンパターンさなど、挙げていけばきりがないぞと(笑)
まあそれでも全然面白いんですけどね^^
まとめ
ネット上でみた前評判と違って想像以上に良作だというのが、鑑賞後の感想まとめです。
とにかくオリジナルのサラ・コナーとシュワちゃんが年齢そのままに登場したのは最高でした。
過去と未来にまたがるタイムトラベル系映画の醍醐味である「まだ見ぬ未来」への期待感も感じさせてくれるエンディングもgood。
ダニエラ、グレース、サラの3人が再びターミネーター世界へ登場する可能性を匂わせたエンディングに魅入りつつ、かなり大満足は2時間14分でした。
ぜひまた続編で彼女らの別の展開を見せて欲しいです。
そしてシュワちゃんの再登場も激希望。
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