英語学習の中でも「最終段階」といわれる「ライティング」についての解説です。
英語を勉強する目的は、外国人とコミュニケーションをするため、というパターンが一番多いですよね。
コミュニケーションをとるためには、相手の言うことを聞いたり、自分の思っていることを話す必要があります。
でもライティングは以上の流れから少し外れるんですね。
いわゆる「人と人とが直接話し合う会話」とはレベルの違うところにあるのが「ライティング」なんです。
ライティングは会話コミュニケーションに必要ないといえばそうですし、出来なくても会話には不足しません。
でもライティングを覚えると確実に英語の質があがります。
勉強や仕事の質も上げることもできて、単なる「英会話」のレベルから一歩先の世界を見ることができるんです。
今回はそんな「ライティング」についての「知識」についてと、その勉強法、おすすめ教材まで紹介していこうと思います。
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ライティングが英語の質を上げる理由
英語を勉強する時に、まず最初にするのが、
①読む(リーディング)
②聞く(リスニング)
③声に出す(スピーキング)
の流れだと思います。
たとえば学校の最初の英語の授業でアルファベットを習う時、まず最初に単語を見て、先生の発音を聞いて、それを真似して声に出す、といった感じですよね。
そうして単語を覚えつつ、簡単な文法を学んでいく。
その中でノートに書いたり、テストで覚えたことを書いていく。
すでにこの段階で「書く(ライティング)」練習が始まっています。
もちろんこの段階では、今回の記事の主題である「ある程度のまとまりのある文章を英語で論理的に書く」にはまだまだほど遠いです。
ただ読んだり、聞いたり、話せたりしたことを、ちゃんと文章にして書き出すことで、より「記憶」を定着させる意味があります。
そうしてまだ優しいレベルの内から覚えた英語を書いていき、レベルごとに記憶を定着をはかっていきます。
英語をちゃんと「読めたか」「聞けたか」「話せたか」を確認するには、それをちゃんと間違いなく「書ける」かどうかで判断できるということなんですね。
つまり「ライティング」は英語の最終確認試験という位置づけ。
だからこそ難しいですし、マークシート式の試験では測れない「英語の実力」を把握することができます。
ある程度まとまった英文が書けるということは、書く作業に必要な「論理」「設定」「文法力」「単語力」が備わっているということになりますしね。
これがスピーキングだけだと、発音で誤魔化せたりできますし、ボディランゲージや相手との間合いの具合で、少しくらい間違えていても会話は通じるんですよ
でもライティングは文章として「結果」が残るので、間違えが明らかになりますし、書いた人の英語力が露骨に出てきます。
ライティングがちゃんとできる人は確実に「英語力」が高い。
だからこそライティングを学ぶことで、英語の質を大きく高めることができるんです。
英文ライティングができると人生の質も変わる
SNSを使ったコミュニケーションだったり、学校の課題、職場でのチャットやメールでのやりとりなど、プライベートからビジネス現場まで色々とあります。
親しい友人同士のSNSであれば、多少の文法や単語の間違いはスルーされるでしょうし、多少くだけた文体でも全然大丈夫でしょう。
しかし学校の課題やビジネス上のやり取りになると、文体も「です、ます」調で締めくくらないといけませんし、内容も論理的である必要があります。
あまりにもひどい英文を書き続けている場合「落第」になったり、使えない社員として「解雇」されるリスクもでてきます。
逆に言えば、きちんとした英文を書くことができると「まともに扱ってもらえる」可能性がグンとあがるわけですね。
これは日本語でも同じで、読んだり、話したり、聞けたりできても、書く文章が幼稚だったり、日本語の語彙がメチャクチャだったり、文法レベルが低かったりすると、どうしても「知識レベルが一段低い人」を見られてしまうからです。
試験に落ちたり、収入が減ったりすることだってあり得るわけです。
ちゃんとした語彙や文法、論理性で英文を書くことができれば、周りよりも一歩先に出られるということ。
それだけ「英文ライティング」は生活や人生の質を大きく変えてくれる可能性を持っているんです。
英文ライティングの勉強法
どのレベルにあるのか、どういった状況で英文を書くのか、によって変わってきます。
共通しているのは「中学校レベルの英単語と文法はマスターしている方が良い」ということ。
中学レベルの英語力は、あらゆる英語の土台になります。
ここがあやふやだと、ちゃんとした論理性のある英文(お金を稼げる英文)を書くことができません。
まずはここを学びつつ、その勉強の過程で「英文を書く」ことを習慣づけてください。
中学英語については以下の記事で詳しくまとめています。
大事なのが、この中学英語の学習の中でも、英単語、熟語、英文などを、ひたすノートに書いていく、ということ。
いわば、
写経
です。
写経と言うのは、お坊さんがお経を書き写す修行の一つです。
読み、声に出し、文章で書いていくことで、頭と体に仏の教えを叩きこんでいく。
これを英語にも応用するのです。
英作文(ライティング)は「英借文」ともいわれていて、上達するためには、上手い人の英文をひたすらマネすることが大事です。
まさに「写経」の精神ですよね。
このあたりの勉強法はスピーキングにも共通しているので、以下の記事でライティングに置き換えて理解してもらえればと思います。
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「シャドーイング」で英会話の筋肉を鍛えよう!
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こうして中学英語の勉強が終える頃には、基本的な英文の構造や単語は一通りできているはずです。
あとはそれぞれの目的に応じて英語ライティングの教材を変えて「写経」したり、実際の現場で英文に慣れていく流れになります。
英文ライティングにおすすめの教材は?
たとえば海外の友人とのSNSやメールでのやりとりなら、SNSに特化した英文を暗記したり、例文を書いて覚える、参考にして書き換えることで、自然と慣れて覚えていきます。
仕事で使う英文の場合は、使う状況や業界ジャンルの幅が広すぎるので「これ!」というおすすめの一冊は絞りにくいですが、ビジネスメールで最低限のマナーが含まれているものを選ぶのが無難ですね。
研究論文など学術レベルで使う英文ライティングも、広い範囲を網羅したものがおすすめ。
こうした教材を読んで写経して頭で体で覚えていくと、それぞれのシチュエーションにあった英文を自然と書けるようになってくると思います。
ただこの方法は独学になってしまうので、自分一人で続けるのは不安だったり、教材が自分に合わない、なにかしっこりこない、ということも十分あると思います。
そういうときは、ライティング講座を受けると効果的に学べます。
講師のコーチングや添削で効果的にレベルアップが望めますし、なによりも一人で続けるよりもモチベーションを維持しやすくなります。
個人的におすすめかなと思えるのを以下にまとめておきますので、参考にしてください。
【ハイネイティブ・トレック】(ビジネス・社会人向け)
・英語ネイティブ講師(アメリカ人)による英作文と発音の添削サービスです。平日に毎日、課題が届き、それに英作文と発音を投稿します。
1日あたり約490円、コーヒー一杯の価格になっています。講師からのリプライも早く、データが残るので復習がしやすいのが特徴ですね。
【アイディー】(ビジネス・一般向け)
24時間、世界中の英語専門家・ネイティヴが英文を添削指導してくれるサービスです。
いつでも好きな講師に英文添削を依頼することができます。
約3000問の英作文課題を収録しているため、毎日飽きずに コツコツ英語学習を続けるのが特徴。
添削1回あたり166円〜という手軽さが人気ですね。
【ベスト・ティーチャー】(メール・SNS・一般向け)
日本人が苦手な「アウトプット(書く、話す)」を鍛えられるよう、英語で話したいことを書くことから始めるオンライン英会話サービスです。
テーマを選んでまずはライティング、それを講師に添削してもらい、最後にスピーキングで仕上げるという流れです。
オンライン英会話をベースにしているので、会話形式のライティング(チャットやSNS)に向いていると思います。
最初の2つが英作文に特化していて、なおかつハイネイティブは発音も訂正してくれます。
どちらもスマホ一つで英文の投稿や添削が可能なので、忙しいビジネスパーソンにはおすすめでしょう。
最後のサービスはどちらかというと英会話をメインに置いていますが、ライティング添削も含まれているので、英会話込みで勉強したい場合にはおすすめです。
どれも有料になりますが、英文ライティング能力が上がると、結果的に支払った以上のメリットを得ることができますので、本気度が高い人こそ活用をおすすめしますよ。
まとめ
ライティングは英語学習の中で最も「総合力」を求められるジャンルです。
自分の英語力が文章になってはっきりと表に出てくるので、読む、聞く、話すだけではない正確さと論理性が必要とされます。
それだけにマスターすれば「ビジネス」としての英語力の獲得が可能ですね。
それ以外でも、海外の人とのSNSやメールでのコミュニケーションをスムーズにこなしたい時など、人生を楽しむためのツールとしてもおすすめですよ。
自分にあった学習法でぜひライティング技術を伸ばし、世界中の人とつながっていきましょう!