英会話を勉強する目的の一つに「英語を使った仕事をしたい」という人は多いでしょう。
私もその一人でした。
社会人になってからは英語とは関係のない仕事に就いたのですが、ここ数年で仕事で英語を学ぶ必要性が出てきたため、語学関連の資格の専門学校や語学系の講座に通ったり、独学でコツコツ勉強を続けています。
【観光英検】2級に合格した勉強法・おすすめテキスト&アプリを紹介
【TOEIC】スコア400から700までの体験談と勉強法・アプリを紹介
その過程で実際に英語を仕事にしてきた人や、現役のプロの方と話したり交流をもつ機会があって、様々な話を聞くことができました。
学生時代のクラスメートも多くが英語に関連した仕事についていることもあり、そこからの転職情報なども耳にしてきたことがあります。
今回はそんな私の周りの就職状況や英語業界の情報などを基に、英語を使った仕事について紹介していきたいと思います。
*本サイトの記事内に広告が含まれる場合があります
英語を使った仕事について
英語を使う仕事とその種類、それぞれに必要とされる英語レベルになります。
まずは大きく仕事のジャンルを大きく分けていきたいと思います。
>サービス業
>商社・外資系
>専門職
>公務員
さらにそれぞれを細かく分けていきますと、
さらにそれぞれを細かく分けていきますと、
サービス業⇒旅行会社、ツアーコンダクター、ホテルスタッフ、アミューズメントスタッフ、グランドスタッフ、キャビンアテンダント、海外留学サポートなど
商社・外資系企業⇒海外営業、マーケティング、コンサルタント、シンクタンク、バイヤー、ファンドマネージャー、マーチャンダイザー、社内通訳/翻訳、法務・知的財産部門、英文/貿易事務、秘書、社内ITエンジニアなど
専門職⇒学校の英語教員、英会話スクールの講師、英語の保育士、通訳家、翻訳家、パイロット、弁理士、公認会計士、英文速記者、ITエンジニアなど
公務員⇒外務省、防衛省(情報本部)、自衛隊(在外公館)、国連職員、航空管制官、入国審査官など
のような感じになるかと思います。
これら以外にも多くあると思いますが、ひとまずはこのジャンル区分けが妥当かなと考えます。
各業界で求められる英語レベル
次にそれぞれの業界で使われる英語のレベルをみていきましょう。
あくまで大まかな考察になるので、こちらも業種によって異なってきますが、こういう感じかなという目安にしてえもらればと思います。
サービス業
接客業務が中心の業務になります。
国内外のお客さんと直接コミュニケーションをとる機会が多いので、英語は必須になるかと思います。
一般のユーザーさんを相手にすると仮定すると、高い英語能力を求められることは少ないと思います。
求められる英語レベルは「初級から中級程度」(TOEICスコア500~600)になるのではないでしょうか。
商社・外資系企業
海外事業を中心に展開する企業になります。
こちらは英語力は必須です。
特に外資系では、外国人社員や上司とのコミュニケーションに必須かと思われます。
取引先が海外企業だと、かなり高いレベルの英語力を求められるでしょう。
必要となる英語レベルは、中級から上級かと思われます。(TOEICスコア:700~)
専門職
英語を使った仕事になります。
もしくは英語を使う頻度が非常に多くなる職種です。
当然、英語力は高いものが求められます。
英語以外に専門分野そのものが高度なので、専門的な勉強だったり、訓練が必要な職種ですね。
求められる英語レベルはもちろん上級です。(TOEICスコア800~)
公務員(英語を必要とする)
英語を必要とする業務と想定すると、専門職に限りなく近い公務員になります。
英語は必須レベルの職種になります。
どの仕事も日常的に英語を使用するため、高い英語力が求められます。
求められる英語力は中級から上級ではないでしょうか。(TOEICスコア800~)
【TOEIC】スコア400から700までの体験談と勉強法を紹介
続きを見る
英語を使う仕事の年収
次は給与レベルを見ていきたいと思います。
職種によって異なるので、一概にいえませんが、おおよそでいえば次の順番になるかと思われます。
>商社・外資系
>専門職
>公務員
>サービス業
専門性が高ければ高いほど上がるという感じですね。
これは語学関連に関わらず、どの業界にもいえることですが・・・
以下に「給与のレベル別」に、それぞれの職種をざっくりと割り出してみました。
300万円~500万円台
旅行関係、ツアーコンダクター、ホテルスタッフ、アミューズメントスタッフ、グランドスタッフ、英語保育士、英文事務など
500万円~600万円台
キャビンアテンダント、航空管制官、英語教員、通訳家、翻訳家、秘書、海外留学サポートなど
600万円~800万円台
ITエンジニア、商社、外資系、バイヤー、マーチャンダイザー、各種公務員など
800万円~
ファンドマネージャー、パイロット、公認会計士など
専門的な知識や技術を求められる職種ほど、年収も上がる傾向にあることが分かります。
英語力もそれに応じて、高度になるという感じでしょうか。
収入アップを目指すのであれば、英語力と仕事力の両方をアップさせる必要はありますね。
英語を使う仕事に就く方法と体験談
次に英語に就くための具体的な方法と、実際に私の周りで英語を使う仕事に就いている友人・知人の例を挙げていきましょう。
一般職(企業等)に就職・転職する方法
会社勤めとしての英語職になります。
企業であれば各部署で英語を必要になる職種もあります。
具体的な業種や部署をまとめてみると、
のようになります。
新卒であれば企業説明会に応募して書類審査、一次面接という流れになるでしょうか。
中途採用の場合はコネがあれば良いですが、それ以外だと求人サイトや人材エージェントからの就職活動が一般的かなと思います。
私の後輩の女性が、大学卒業後に数年間カナダに留学し、帰国後に派遣で企業の役員秘書をしていました。
それからキャリアアップを目指して猛勉強し、製薬大手(外資系)に正社員として就職し、今はMR(医療情報担当者)の仕事をしています。
第二新卒という形になるのですが、数年間のブランクがあったので(勉強中は派遣の仕事で食べていた)、このときに使ったのが転職エージェントだと語っていました。
担当エージェントが仕事をマッチングしてくれるので、自分であくせくして求人情報を探すことなく、安心して転職活動を進められたそうです。
外資系企業に関しての私自身の体験談ですが、昔、英語と日本語の語学交換をしたインド人の方がいまして。
日本にある有名な外資系の医薬系企業で働いていて、日本語の能力をもっとブラッシュアップしたいということで、当時私も登録していた国際交流センターを通じて紹介され、そこで週に一回の語学交換(お互いの言語を勉強し合う)ミーティングを行っていました。
その方との交流で実感したのが、これはもう当たり前なのですが、やはり外資系は外国人の社員の比率が多いなということです。
外資系は文字通り「外国資本の企業」なので、英語を活かした仕事をするには最適だと思います。
英語力が活かせる!外資系転職エージェント2社を比較紹介
続きを見る
専門職に就職・転職する方法
一般企業以外で英語を使う職種になります。
代表的なものを挙げれば、
などが挙げられます。
それぞれの「なるには」を紹介していきます。
英語教員
まず始めに英語教員になる場合です。
こちらは「教員免許を取得⇒教員採用試験に合格」という流れが一般的です。
公立・私立ともに教員免許は必須ですね。
なのでまずはそのための勉強が必要になります。
教育系の大学や教育学部になると、そのための講座が用意されていると思います。
そうでない場合は独学になるので、参考書で学んだり、通信教育や専門学校で学ぶことになるでしょう。
教育実習を受けないといけないので、基本的には専門の学部に入学するか、実習を用意している講座を受ける必要があると思います。
高校の英語教員として働いている大学時代の後輩がいます。
英語教師の免許を大学時代に取得して、私立高校に応募して面接、採用という流れで就職しています。
その後、退職してより高度な英語教育を学ぶために大学院に入学。
その後に再び別の高校に就職して現在に至っています。
もっと良い方法で生徒に英語の良さを伝えたいという思いが、彼には強かったみたいですね。
弁理士・公認会計士
次に弁理士や公認会計士のケースです。
私自身は一時期、翻訳家を目指していて、中でも「知的財産」に関する翻訳業に魅力を感じていたので、一時期はそちら方面の勉強をしていました。
それまで学んでいた工業系の翻訳と違って、かなり独特の表現法でかなり苦戦しました。
知的財産の翻訳は、キャリアが少ない時期は弁理士事務所に所属して勉強を兼ねて経験を積むのが一般的だと言われています。
海外案件を扱うケースも多いため、英語ができる弁理士さんも多いようです。
会計士の場合は一般の国内向けの資格ではなくて「国際会計士」になります。
どちらも国家資格を取得してから弁理士事務所や会計事務所に就職し、キャリアを積んでいく流れが一般的です。
弁理士の場合は特許分野で英語を翻訳するケース、国際会計士は海外の案件を扱う際に英語力が必要になると思います。
通訳・翻訳
通訳や翻訳の仕事です。
こちらも語学関連の会社に就職する、語学の専門学校で学んだあとに、そのままそこで就職するという方法があります。
私が以前に通っていた大手の翻訳学校も、生徒出身の講師が授業を担当していました。
優秀であれば講師採用の道もあるのだなと思いました。
通訳は対人の訓練が必要なので、専門機関での学びが必要だと思います。
通訳コースを開講している英語学校を選ぶのが、一番の近道ですね。
翻訳に関してですが、こちらは在宅でも学習は可能です。
英語力のある主婦の方や、在宅ワーク中の人などが副業で始めるケースもあります。
英語力に自信が無かったり、初めから学びたい人は、養成学校か通信教育で学んだ方が良いかと思います。
通信教育だと「アメリア」のような、そのまま仕事の受注に進める(仕事を紹介してくれる)サービスがおすすめですね。
日本語教師
次は日本語教師です。
こちらは英語は必須というべきではないでしょうが、日本語での会話がままならない外国人に教えるので、ある程度の英語力は持っていた方が良いと思われます。
日本語教師としての資格は基本的には必要です。
公立の学校では、ほぼ確実に資格の提示を求められると思います。
私立のスクールでは持っていなくても採用される可能性もありますが、代わりに相当する資格や能力を求められるでしょう(教える能力があるかどうかを測るための目安として)
日本語講師の資格は大学の専門課程で学ぶことができますし、専門機関でも学べます。
社会人であれば、専門学校に通って取得するのが一般的ですし、通信教育という方法もあります。
通学時間を確保するのが難しい人は、マイペースに学習を進めていける通信教育コースを選ぶと良いと思います。
日本語教師の体験談ですが、学生時代の友人に日本語教師になった男性がいます。
大学卒業後に航空会社で働いていたのですが、日本語教師になる夢を捨てきれずに、学校に通って資格を取得し、退職後に仕事探しを始めたそうです。
当時(20年ほど前)は今ほど外国人が日本にいる数が少なかったですし、地方在住だったこと、男性で中途採用、日本語教師としてのキャリアもないという状況で就職活動は難航。
やっと知り合いの伝手で見つけて、日本語学校で今でも頑張っているようです。
現在は日本に滞在する外国人が増えているので求人も増えています。
ただブラックな学校も多いようなので、信頼すべき求人元から探したほうが良いと聞いています。
国内だけでなく海外でも求人はあるので、こちらの財団法人のサイトからの情報を参考にされてはと思います。
パイロット
次にパイロットです。
国内便、国際便の違いはありますが、基本的には英語が求められる職種だと思います。
養成校に行ってから資格を得て、そこから就職という流れになりますね。
高校時代の友人が航空機のパイロットを目指していて、ニュージーランドの養成校で学んだ後、帰国してから就職活動をしていました。
その後、無事に就職を決めて、今は貨物輸送のパイロットになっています。
国内にいくつか養成校があるので、目指す方は以下のサイトを参考にしてください。
ITエンジニア
ネットを駆使した技術系の仕事です。
プログラミングやシステム設計などになります。
外資系のベンチャーだと、英語が必須のところが多いです。
IT系は国際化が進んでいる仕事になるため、同僚や上司に外国人というのも不思議ではありませんので。
就職に関しては、新卒採用ならば未経験でもスキルがあれば大丈夫です。
中途転職の場合は、スキルは当然ながら、業界での経験も要求されます。
実力があるなら独立して起業したり、フリーランスで活動してもOK。
需要がものすごくあるので、エンジニアとしての能力さえあれば、今の時代は基本的に仕事には困らないと思います。
英語に関してですが、先ほど述べたように環境によるところが大きいです。
海外とのクライアント相手の仕事だったりすると、最低限の英会話力、リーディング力は練習しておいたほうが良いです。
長文の英文読解には読み下しが最強!【スラスラ読める】
続きを見る
英語を使う公務員に就職・転職する方法
英語を使う公務員の仕事として挙げられるのは以下になります。
どの仕事も、まずは公務員試験を受けて合格する必要があります。
受験要綱を取り寄せて、そのための勉強をするの一択になります。
受験で要求される英語レベルですが、かなり高いレベルのものになると思います。
少なくともTOEIC800スコアレベルの英語力は養って置いた方が良いですね。
合格してからは、それぞれの業務に応じた「専門的な英語」の研修を受けるので、あえて事前に学ぶ必要はないと思います。
なので、まずは公務員試験に号額するための勉強を頑張りましょう。
独学でも良いですし、専門学校に通うのも良いと思います。
オンライン講座も充実しているので、スキマ時間を使って学ぶのも効果的です。
まとめ
好きな言語を活かして仕事をすることは、英語好きにとっては夢のようなものです。
英語は今後も仕事や社会のあらゆる分野で必要とされる言語なので、一定以上のレベルをマスターしておいても損はありません。
高いレベルの英語を身につければ身につけるほど、仕事の幅も収入は上がっていきます。
お金を稼げると自分の好きなことに時間をかけれるようになるので、ぜひ英語をそのためのツールとして駆使していきましょう。