今回のニュースネタ元はフランスの通信社AFPから。
Beatles classic 'Abbey Road' tops charts again after 50 years
ビートルズの名作「アビーロード」が発売から50年ぶりに再び英国チャートで首位に返り咲いたというニュース英語です。
1969年にリリースされた同アルバムは「カム・トゥギャザー」や「ヒア・カムズ・サン」などの名曲を収録しており、バンドの事実上のラストアルバムと長く称されたことでも有名です。
米英チャートでも、イギリスが17週連続、アメリカが11週連続で1位を獲得するなど(それぞれ1970年)、当時のビートルズの人気ぶりを象徴しています。
今回はその伝説のアルバムが50年ぶりに再び首位に返り咲いたことを祝すニュース記事から、気になった英語フレーズや単語を取り上げていきます。
ではそれぞれ気になったものをピックアップしていきましょう。
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英語表現「back at number one」
「ナンバーワンに返り咲いた」のフレーズです。
この文章の前に「アビーロードは」がついているので、同アルバムのことを指しています(当然ですね)
返り咲いたに相当する英語は「back」。
「後ろ」や「背中」以外に「戻る」の意味も持っています。
この場合は
Abby road is back
となっているので、アビーロードは戻ったということ。
ではどこに戻ったかといえば、
at number one
というように、「at」で場所の特定を指しています
自分や誰か、物のいる場所を示すときに使われる前置詞に「on」「in」があります。
onは「~の上」に
inは「~の中」に、もしくは「広く空間の全体」に
atは「特定の場所」に
という違いがあって、大まかには上のような使い分けがあります。
なので、アビーロードは「ここが俺の定位置ね!」といわんばかりに「1位」を特定したというわけです。
I am back at number one!!(俺は一位に戻ったぜ!)
もし「アビーロード」が人間なら、きっと力こぶを作って声高々に叫んでいたことでしょう^^
英語表現「half a century after its first release」
「最初の発売から50年後に」の意味です。
文章を分解していきます。
half a century(1世紀の半分=50年)+after(~後)+its(その)+first release(最初の発売)
a centuryは1世紀という意味で、1世紀は100年ですから、その半分は50年になります。
releaseは日本語でも「リリース」と音楽用語でよく目にするので「発売」というのがすぐに分かりますね。
itsは、前の文章からの流れを受けて「アビーロード」。
これを訳すと、
アビーロードは最初の発売から50年後に再び首位に返り咲いた
と、先ほど紹介した冒頭のフレーズにつながっていきます。
英語表現「breaking thier own record for~」
「~という彼ら自身の記録を破った」の意味です。
breakは破る、thier ownは彼ら自身、recordは記録、となり、それをfor以下の内容に対しての「記録を破る」になります。
recordは日本語でも「レコード」と言われているくらいに、日本語風の英語として浸透していますが、もともとは「記録する」という意味ですね。
オリンピックレコードという表現もよくスポーツの世界でも耳にします。
英語表現「 UK's best-selling album for 17 weeks」
「17週間に渡ってイギリスで最も売れたアルバム」の意味です。
UKはUnited kingdam(イギリス連合王国)の略称。
では英文を分解してみます。
UK's(英国の)+best-selling(最も売れた)+album(アルバム)+for(~という期間)+17 weeks(17週間)
UKの後についている「's」は、名前の後につけることで「~の」という意味合いを付け加えるものです。
何に対しての「~の」とかというと、それはすぐ後の「best-selling album」です。
この場合は「アビーロード」。
70年に発売した当時の記録のことを指しています。
英語表現「50th-anniversary edition featuring unheard material」
「未公開音源を収録した50周年記念アルバム」の意味です。
分解してみましょう。
50th(50年)+anniversary(記念)+edition(版、バージョン)+featuring~(~を招いて)+unheard material(未聴の素材)
ここでのポイントは「featuring」。
よくミュージシャンの曲で「~フューチャリング」というのがタイトルで見ることができると思うのですが、あれは次のような意味になります。
A featuring B
⇒AがBを招く、特集する
つまり、AがBという実際のミュージシャンとコラボしたものであるとか、またはAがBというミュージシャンの曲や素材を主役に据えて作ったという感じになります。
ここではこれまでの「アビーロード」に未公開の音源を加えて作ったという意味で「フューチャリング」が使われている形になりますね。
英語表現「It's hard to believe that」
「that以下を信じるのは難しい」の意味です。
これはビートルズのメンバーであるポール・マッカートニーの「50年経って再びアビーロードが首位に返り咲くなんて信じられない!」という発言の前半部分を切り取っています。
It's hard to(厳しい)+believe(信じるのが)+that~(~ということを)
英語表現「holds up after all these years」
「これだけの年月を経ても持続する」の意味です。
ここだけを切り取れば何のことを言ってるのか、さっぱりわかりませんが、もちろん先ほど紹介した「信じられない」につながります。
正確な元記事の引用だと、この英文の前に「Abbey Road still」がつくので、それと合わせて分解してみましょう。
Abbey Road(「アビーロード」が)+still(いまだに)+holds up(持続している)+after all these years(これだけの年月を経ても)
となります。
これに先ほどあげた前半部分の英文と合わせてみると、
It's hard to believe that Abbey Road still holds up after all these years
になり、意味は「アビーロードがこれだけの年月を経ても未だに持続(首位を)しているなんて信じられない」となるわけです。
ポールのツイッターからの発言のようですが、まさに彼の言う通りですね^^
まとめ
50年の年月を経てもなお、その輝きを失わないビートルズの名作「アビーロード」。
海外ニュース記事では、アルバムを持った中年男性が幸せそうな顔で写真に写っていました。
現役のファンはポールらの世代になるので、60代から70代だと思いますが、いまだにそれよりも下の世代のフォロワーが増え続けているのはすごいですね。(私も子供の頃にビートルズのアニメの再放送を見ていました)
英語に関しても、歌に載せると言葉が体に馴染みやすいので、洋楽英語として触れるのも全然ありだと思います。
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