
風を肌で感じる最高の瞬間。
バイカーにしか味わえない至極のライディングタイム。
バイク乗りしか味わえない肌感ですが、漫画でもその雰囲気と世界観を「目で」感じることができるというもの。
サーキットで限界までマシンを攻めるレーサー、峠を駆け抜けるライダー、愛車とともに旅をする人、そしてバイクを人生そのもののように描く物語・・・・
漫画だからこそ味わえるスピード感やドラマ、そしてバイクの存在感。
レース、旧車、スポーツバイク、ツーリング、アウトドアなど、ジャンルはさまざま。
それでも、読んでいると「やっぱりバイクっていいな」と思わせてくれる作品を15作品(kindle版)選びました。
バイク好きなら、自分の愛車とは違うジャンルの作品にも、きっと新しい魅力を見つけられるはずです。
今回は、そんなオートバイ漫画をジャンル別に紹介します。
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1. 【名作シリーズ】本格レース・スポーツライディング(5作品)
バイクレースの熱気や、限界に挑むライダーたちの情熱、圧倒的なスピード感を描いた、本格派のバイク漫画です。
往年の作品になりますが、バイク漫画の金字塔としてもおすすめです。
バリバリ伝説

バイク漫画というジャンルを語るうえで避けて通れない、まさに金字塔とも呼べる一作。
主人公は高校生ライダーの巨摩郡(グン)。物語は彼が公道を駆け抜けるところから始まり、やがて筑波サーキットでの本格的なレース活動へと軸足を移していきます。
そこからさらに世界最高峰のロードレースの舞台へと駒を進めていく展開は、まさに正統派の青春レーシングストーリーと呼ぶにふさわしいスケール感でしょう。
数々の強豪ライダーたちとしのぎを削る激戦の連続を通じて、一人の少年が少しずつ経験を積み、精神的にも技術的にもトップレーサーへと磨かれていく姿が丁寧に描かれています。
バイク漫画の入門としてはもちろん、レース漫画の完成形の一つとしても長く読み継がれている作品ですね。
ふたり鷹

境遇も性格もまったく異なる二人のライダー、沢渡鷹と東条鷹。この対照的な二人を軸に、バイク耐久レースの世界をダイナミックに描いた名作です。
沢渡は路上を舞台に腕を磨いてきたストリートライダー、一方の東条はサーキットでキャリアを積んできたレーサーという、生い立ちも走り方もまるで違う二人。
しかし運命は二人を同じ舞台へと導き、やがて耐久二輪レースの世界で互いにライバルとしてぶつかり合うことになります。
鈴鹿をはじめとする国内外の名だたるレースを舞台に、二人は火花を散らしながら互いを高め合い、世界の頂点を目指して走り続けます。
単なるレース漫画にとどまらず、恋愛模様や人間ドラマもしっかりと織り込まれているのが本作の大きな魅力。
レースの熱さと人間関係の機微、両方をじっくり味わいたい読者におすすめです。
風を抜け!

モトクロスという競技に真正面から向き合った、本格派のオフロードバイク漫画。
主人公の一文字慧(いちもんじ・けい)は、まだ15歳の中学生でありながら、愛車のCR125を駆って草レースでたびたび優勝を飾るほどの実力の持ち主です。
そんな慧の人生を大きく動かすきっかけとなるのが、暴走族・DURANとの一連の出来事。
これを転機として、慧はより本格的なモトクロスの世界へと足を踏み入れていきます。
物語が進むにつれて舞台はスーパークロスへの挑戦、さらには世界を見据えた戦いへと広がっていき、若きライダーがぶつかる壁や葛藤、それを乗り越えて成長していく姿がリアルに描かれています。
オフロード系のバイク漫画を探している方には特に刺さる一作でしょう。
熱風の虎

世界一のニューマシンを開発すること、そしてそのマシンを乗りこなせるだけのレーサーを育て上げること。
この二つの目標を軸に展開する、熱量の高いバイク漫画です。
物語を動かすのは松平春信が掲げる壮大な計画と、それに挑む主人公・大番虎一の存在。虎一は「虎のレーサー」の異名を持った父・大番虎吉からレーサーとしての資質を受け継いでおり、その血と誇りを胸に、マシンの限界、そして自分自身の限界に挑み続けます。
舞台となるのはロードレースだけにとどまらず、公道でのレースやサイドカーレースにまで広がっていくのも本作の見どころ。
バイク漫画にありがちな一本道の展開ではなく、様々な競技形式を横断しながら物語が進んでいく、スケールの大きな熱血作品です。
鉄のドンキホーテ

『北斗の拳』の作者として知られる原哲夫が、初めて連載を手がけた記念すべき作品。
モトクロスにすべてを賭けるライダーたちの、熱く激しい戦いを描いたバイク漫画です。
物語の中心となるのは主人公・黒須元。
勝利という一点を目指してひたむきに、そして時には荒々しくレースに挑んでいくライダーたちの姿が、原哲夫らしい迫力のある筆致で描き出されています。
後年の代表作へとつながる原点的な要素も随所に感じられる作品であり、原哲夫ファンはもちろん、モトクロス漫画の系譜を辿りたい方にもぜひ手に取ってほしい一冊です。
2. 大人のハードボイルド・リアルな生き様(4作品)
バイクを単なる移動手段やスポーツとしてではなく、人生や生き方と結びつけて描いた作品群。
大人のライダーならではの哀愁や、バイクへのこだわりを味わえる作品を集めました。
キリン

大型バイクを駆る男たちの生き様を、乾いたタッチで描き出した東本昌平の代表作。
初期のエピソードではスズキ・GSX1100Sカタナをはじめ、カワサキ系の車種など個性豊かなバイクが次々と登場し、それぞれのバイクに乗るライダーたちの人生や内に抱えた葛藤、そしてマシンへのこだわりがじっくりと掘り下げられていきます。
美しくもリアルなバイクの描写と、多くを語らない大人の男たちが醸し出すハードボイルドな世界観が絶妙に絡み合い、読み進めるほどに独特の余韻が残る一作です。
バイクそのものの魅力だけでなく、それに乗る人間の生き方まで味わいたい読者に強くおすすめします。
ジャジャ

旧車や輸入車を専門に扱うバイクショップ「ゴブリン」を舞台に、店主のレナ、そしてショップに集う人々の日常や交流を温かく描いた作品。
派手なレース展開はなく、あくまでバイクを愛する人々の何気ない毎日にスポットを当てているのが特徴です。
旧車ならではのメンテナンスの苦労やカスタムへのこだわりなど、バイク好きなら思わずニヤリとしてしまうマニアックな描写がふんだんに盛り込まれています。
2000年の連載開始から現在まで続く長期シリーズであり、じっくりと積み重ねられてきた登場人物たちの関係性も見どころの一つ。
特に旧車愛好家にとっては、細部まで頷きながら楽しめる一作となっています。
RIDEX

東本昌平が手がける、バイクとそれに乗るライダーたちをテーマにしたオムニバス形式の作品集。
一話ごとに異なるバイクと、それぞれの人生を歩んでいるライダーたちが登場し、短編ならではの凝縮された物語が展開されます。
走ることの純粋な楽しさが描かれる回もあれば、ふとした孤独や哀愁、人生のある一瞬を切り取ったような静かな余韻を残す回もあり、一冊の中に多彩な表情が詰まっています。
もともとは月刊『オートバイ』の別冊『RIDE』の巻頭を飾っていた連作をまとめたシリーズで、通常シリーズの完結を経て『RIDEX Final』も刊行されました。
短編集ならではの読みやすさもありながら、一話一話にしっかりとした重みがある作品です。
ワイルド7

法の裁きが及ばない極悪犯罪者たちに対し、超法規的措置をもって立ち向かう特殊バイク警察部隊「ワイルド7」の活躍を描いた、アクション漫画の金字塔的作品。
個性の際立つメンバーたちが大型バイクを駆り、凶悪な犯罪者を相手に息もつかせぬチェイスや激しい銃撃戦を繰り広げていきます。
バイクアクションの迫力もさることながら、法や正義のあり方に揺れながらも己の信念を貫こうとする男たちの生き様が、随所にハードボイルドな味わいを添えています。
時代を超えて読み継がれてきた、日本のバイクアクション漫画を代表する一作です。
⇒「ワイルド7」(kindle版)はこちら
3. 日常・ツーリング・ゆるふわ・癒やし(5作品)
バイクで走る楽しさや旅、日常の中でバイクと過ごす時間をテーマにした作品群。
激しいレースだけではない、バイクのもう一つの魅力を楽しめる漫画です。
ばくおん!!

女子高生たちがバイク部での活動を通じて、オートバイの楽しさや奥深さに少しずつ触れていく学園コメディ。
作中には実在するメーカーや車種が数多く登場し、バイク好きなら思わずニヤッとしてしまうマニアックなネタがギャグとして随所に散りばめられています。
それでいて堅苦しさはなく、テンポの良い掛け合いとともに、バイクの魅力が肩の力を抜いて伝わってくる構成になっているのが本作の魅力。
これからバイクに乗ってみたいという初心者から、すでに何台も乗り継いできたベテランライダーまで、幅広い層が笑いながら楽しめる人気作品です。
終末ツーリング

文明が崩壊してしまった終末世界を舞台に、二人の少女がヤマハ・セローにタンデムで乗りながら日本各地を旅していく、異色のツーリング漫画。
人の気配が消えた都市の跡地や、かつて賑わっていた観光地、朽ちかけた巨大建造物などを二人でバイクで巡りながら、荒廃した世界の中にひっそりと残された景色や、失われつつある文化のかけらを発見していく静かな旅路が描かれます。
終末世界特有のどこか物悲しい静けさと、風を切って走るツーリングならではの開放感。
この一見相反する二つの空気が絶妙に溶け合い、他のバイク漫画にはない独特の読後感を生み出している作品です。
ほたるロードマップ

34歳の鈴原ほたるは、離婚と父親の闘病という人生の転機をきっかけに、バイクという新しい世界に足を踏み入れることになります。
愛車として選んだのはハンターカブ。
決して派手なマシンではありませんが、そのハンドルを握って走り出すことで、ほたるはそれまで知らなかった景色や場所、出会いに次々と巡り合っていきます。
一つのバイクをきっかけとして、人生をもう一度自分の手で組み立て直していく一人の女性の姿が、温かなタッチで丁寧に描かれています。
年齢や環境に関わらず何かを新しく始めたいと感じている読者の心に、そっと寄り添ってくれるような大人のロードムービー作品でしょう。
スーパーカブ

両親もいなければ親しい友達もおらず、これといった目標もないまま日々をやり過ごしていた女子高生・小熊。
そんな彼女の生活が動き出すきっかけとなったのが、ひょんなことから手に入れた中古のホンダ・スーパーカブでした。
カブに乗って通学するようになり、少しずつ行動範囲を広げ、買い物や遠出を重ねるうちに、それまで自分の世界には存在しなかった景色や人とのつながりに、小熊は一つずつ出会っていきます。
劇的な事件や派手な展開に頼るのではなく、一台のバイクが少女の日常をゆっくりと、しかし確実に変えていく過程を丁寧に積み重ねて描いているのが本作の最大の魅力。
静かな読み心地の中に、じんわりとした感動が残る青春ストーリーです。
ゆるキャン△

山梨県や静岡県など、実在する土地を舞台に、女子高生たちがキャンプを楽しむ様子を描いた人気アウトドア漫画。
物語の中心はあくまでキャンプですが、キャンプ場へ向かう道中で原付スクーターなどが登場する場面もあり、バイクと旅を組み合わせた楽しさもしっかり味わえる構成になっています。
美しい自然の風景や、その土地ならではのご当地グルメ、こだわりのキャンプ道具の数々が細やかに描き込まれており、ツーリングとアウトドアの両方を楽しみたいという読者にとっても、相性の良い一作といえるでしょう。
まとめ
オートバイ漫画には、レースの熱さ、ツーリングの楽しさ、愛車と生きるライダーの姿など、さまざまなバイクの魅力が詰まっています。
私自身はアメリカンバイク好きですが、ジャンルが違っても「バイクってカッコいい」と思わせてくれる作品には惹かれますね。
今回紹介した14作品の中から、ぜひあなたのお気に入りの一冊を見つけてみてください!
