ニコール・キッドマンの正統派な美しさが光った名作。
私はこの映画で一気にニコールのファンになった。
彼女の気品に満ちた美しさのなんと素晴らしいことか・・・・
かつて「風と共に去りぬ」の主演スカーレット・オハラを演じた名女優ヴィヴィアン・リーに匹敵する古典的な美貌と凛々しさ、そして現代女性の力強さの両方を兼ね備えた本当に類まれな美形スターだと常々感じていた。
作品の時代設定がゴシックなためか、彼女の美しさはより磨きがかかってクラシカルになり、ホラーという分野がさらにその美貌を際立たせることになったと思う。
もちろん作品の内容自体も素晴らしかった。
序盤の子供たちが何かを怖がるシーン、カーテンを開けられない云々の設定が後に伏線となってすべてが明らかになるカタルシス。
ブルース・ウィルスの名作「シックス・センス」のラストのどんでん返しよりも、さらに裏をかかれた!と思ったあのラスト。
すべての謎の原因は彼らにあるのだとばかり思っていたのだから・・・・
夢かうつつか分からない現実の中で、戦死したはずの夫が返ってきたときの幻想シーンも映像的には素晴らしかった。
少し霧が出てて、あたりをうっすらとベールに包むようなゆったりとした夫の動きも、作品の謎めいた雰囲気を深めさせる要因のひとつとなったように思う。
意外なラストを目の当たりにしても、なぜかその後味は甘く切なげで、哀しみが残る不思議な感覚。
全てのシーンが計算しつくされていて、全てのシーンに意味を持たせる綿密さ。
全ての伏線が最後に収斂する形で、エンディングに訪れるあの驚きは、何度見ても飽きないと思う。
ホラーファンの方もサスペンスファンの方も、はたまたニコールファンの方も、どうぞご真夜中にご覧頂きたい。
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