アクセル・ローズとダフ・マッケイガンが、ブラジルの週刊誌のインタビューで、再結成(リユニオン)について初めて ”まとまった” 話をしたとのこと。
今回はそちらに関して私見を交えたバンド内の考察やらを勝手に深堀りしていこうと思う。
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アクセルとダフのインタビュー内容
アクセル・ローズとダフ・マッケイガンが、ブラジルの週刊誌『Fantastico』で、初めてクラシック・ラインナップによるガンズ・アンド・ローゼズの再結成について語った。
マッケイガン、スラッシュとのリユニオンを実現させた駆動力はなんだったのか問われたアクセルは、こう答えた。
「コーチェラ(・フェスティバル)のPaul Tollettによるところが大きい。彼が(同フェスティバルでのリユニオンについて)言い出したんだ。現実的なものだった。それで、俺はスタッフに、関係者と話を進め、どんな感じか見極めるよう言ったんだ。そしたら、もっと現実的になった。で、俺はFernando(バンドのマネージメント・チームの1人)にスラッシュの番号を尋ねた。彼には“これが冗談だったら、君を殺す”って言われたよ(笑)」
「スラッシュに電話したら、彼はツアー中かなんかだった。それで、会う日を決めたんだが、スケジュール上、何かが起きた。お互いにね。それで(そのときは)ダメになり、ようやく10月、会うことができた。俺の家で、一緒に晩飯を食った。その1週間後、ダフと出かけたんだ」(Barksより)
ついに出た「クラシカルガンズ結成秘話」。
ファンが望んでた裏話のすべてがここにある。
しかもアクセル本人から聞けるのだから、これは至宝のレベルになるのではないか?
上のBarksの記事は、前半だけをピックアップしただけなので、イジーやアドラーがなぜ参加しなかった?とか、AC/DCとの今後は?のくだりに関しては、実はまだ続きがあるんですよ。
ここから先を知りたい方で、リンク先に飛ぶのが面倒なせっかちな貴方のために全文を私なりに要約してみましたので、そのまま読んでくださいませ。
・コーチェラ・フェスティバルのPaul Tollett(主催者?)がリユニオンについて言い出した
・その気になったので、Fernando(バンドのマネージメント・チームの1人)にスラッシュの電話番号を尋ねた。
・このときマネージャーに「冗談だったら殺すぞコラ」と言われた
・スラッシュを自宅に誘って飯を食って話し合った(たぶんパスタ)
・続けてダフと会って今後のことを話し合った(たぶんジャンクフード)
・アドラーは体調不良のために参加は難しかったが、数公演はOKしてくれた
・イジーはすべてにおいて予測不可能な宇宙人なので説得をあきらめた
・AC/DCとの仕事は続けたい
・アンガス・ヤングは俺の地上唯一のボス
・アンガスのためならいつでも死ねる
・できることならアンガスと一緒にガンズアンドローゼズをやりたい
・そのためにスラッシュをクビにする覚悟はいつでもある
・そのとき俺の代わりにスラッシュと殴り合ってもらうためにダフを呼んだ
そういうことだったのか・・・
そのためにインタビューの場にスラッシュはいなかったのかよ・・
スラッシュ、今からでも遅くはない!アクセルのマネージャーに電話してアクセルをボコボコにシバいてもらうんだ!
と思ったそこのあなた。
すいません。
後半の箇条書きはジョークです。
どのへんまでウソかというと「アンガスのためなら死ねる」から「スラッシュと殴り合うためにダフを呼んだ」までフルスロットルで私の妄想ですから。
(訂正:「アンガスのためなら死ねる」からではなく「アンガス・ヤングは俺の地上唯一のボス」以下のくだりがジョークです。危うくデマを流布させるところでした汗)
冗談はさておいて、その部分から上の箇条書きは全部本当のことなの?ということになりますが、ええ、そのとおり。
イジーが予測不可能な男もそうですし、アクセルがアンガスに傾倒している風なのも、インタビュー記事を見る限りは本当のようですね。
ということで、気を取り直して、次のターンで今回のアクセルのインタビューについてあれやこれや解説していこうじゃありませんか。
アクセルのやる気と今後の展望
まず最初に言いたいのが、このインタビューでのアクセルの発言のすべてが彼の本心ではないだろうということ。
当たり前ですね。
公にできることと、できないことがありますから。世の中にはすべて。
私なりの推測ですが、まず最初の「イベントの関係者(もしくは主催者)に言われて再結成を思い立った」ですが、これはかなり眉唾だと思いますねえ。
たぶん、これはアクセル一流の照れ隠しだと思いますよ。
本当は単に再結成したかったんです。
遠い過去への郷愁もあるでしょう。
かつての栄光を夢見て今まで歩いてきたけど、どうも何かが違う。
チャイニーズデモクラシーで一発逆転を狙ったけど、いまいち評価も低い。
周りはリユニオンはまだかまだかと言う・・
そうこうしているうちにバケットヘッドはケンタッキーフライドチキンのマスクから引退するとかいって脱退するわ、DJアシュバは逃げ出すわ・・・まったくこの状況ってやつは・・・
謎の男バケットヘッド
シックスa.mに寝返ったDJアシュバ
と思ってるときに、イベント関係者のPaul Tollettが話をもってきて「渡りに船や!」と。
照れ隠しというか、きっかけ、だったんじゃないかと思いますね。
アクセルも50を過ぎて色んなことが頭をよぎったんでしょうよ。
体のこと、人生のこと、自分自身のクリエイティブな欲求のこと。
そんなあれこれを考えると、やっぱりあの時は良かったなと。
そしてそれはスラッシュやダフも同じことが言えると思うんですよ。
みな、それぞれ50を越えてるアンクル・トムじゃないですか。(おじさんの意味)
若かったころと違ってすべてが衰えてくるし、同時に見えてなかったことが見えてくることもある。
それがこのタイミングでたまたまカチ合ったんですよ。
「トゥルル、トゥルル」(電話の音)
「(ガチャッ)はい、スラッシュです」
「おう、スラッシュ!アクセルだけど、よかったら、またガンズやらないか?」
「そいつはいいね!よし!その話乗った!」
「トゥルル、トゥルル」(電話の音)
「(ガチャッ)はい、ダフです」
「ヘイ、ダフ!スラッシュがOK出したから、今度こそマジでリユニオンといこうや!」
「スラッシュが?!そいつはいいね!よし!俺もいっちょう頑張るか!」
てな感じでね。
でもね。
それ以上に、リアルな話も当然あったんだと思うんですよ。
大人の男として一番大事な話が。
それはもちろん・・・
お金
です。
以前にもガンズ記事で書いたことですが、やっぱりいろいろあると思うんですよ、アクセルもスラッシュもダフも。
アクセルの私生活はよく分からないんですが、たぶんリッチな生活を長年続けてきたツケが回ってきて、病院通いとか生活費の工面だとか、言わないだけで必要なマネーが一杯あるんじゃないですか?
スラッシュは離婚してるから、慰謝料を稼がないといけないと思いますし、ダフの場合は幸せそうだけど、ビジネスの勉強をしに大学に通ったり、本とか出してるくらいなので、きっとビジネス方面での野望があるんでしょう。
三者三様の悩みとか将来の展望とか。
そんなすべての基本が金なんですよ。
そう。
人生「金目」なんです。
金目は大事です。
バカにしてはいけません。
あのローリング・ストーンズのミック・ジャガーもかつてきっぱりと言い切ってるじゃないですか。
「俺がツアーを続けるのは金のためだ」
と。
ほかのメンバーはツアーに出るのを嫌がってましたけどね。
(*ずいぶん昔に見たテレビのストーンズ特集でのインタビュー内容。うろ覚えなのだが、およそこんな発言だったと思う)
でもこれが人生というやつなんですよ。
年をとってくると、金の大事さが身に染みて分かってくるんですよ。
ゆえに私の中では、今回の再結成(リユニオン)の相当な理由が「金目」にあるのだと、固く信じているんですよ。
でもファンにとっては、そんなことどうでもいい。
ツアーをして、活きのいいパフォーマンスを見せてくれて、アルバムをちゃんと出してくれれば、たとえ金目のためのリユニオンだとしても、まったく気にならないんです。
好きなバンドが昔のように存在して、現役で頑張ってくれてる。
それだけで十分じゃないですか。
イジーとアドラーの場合
ではイジーはどうかというと、これはアクセル発言の文字通りの意味だと思いますね。
「イジーに関しては、あれは……、どう言ったらいいのか…、イジーについては何と言ったらいいか、わからない。会話はできて、こうなるんだなと思うと、それが次の日、違うことになってる、そんな感じだ。」
インタビュー発言の抜き出しですが、まあこの言葉にすべてが詰まってると思います。
ただアクセルとの個人的関係は決して悪くないと思いますよ。
91年に脱退してからも、アクセルから色んな相談を受けていたようですし、数年前のガンズ公演でも何度かゲスト出演してますからね。
ひとつ言えることがあるとすれば、イジーが前言を翻す理由はおそらくはっきりしてて、
「ゴタゴタにまきこまれたくない」
というのが一番の理由だと思うんです。
宇宙人イジー
若い頃からアクセルと共に過ごしてきたイジーが、アクセルのことを読み違えるはずはないんです。
きっとまたこいつは「皇帝」気取りになるに違いないと。
そのときまたやつの気まぐれにつき合わされたら、今度こそ俺は宇宙に旅立ってしまうから、俺を地球に繋ぎ止めたけりゃ、頼むからそっとしといてくれ!という心境なんじゃないでしょうかね。きっと。
マイペースな人だというのも、いろんな情報で出て来てますから、そういうのもあるでしょう。
もうバンドに時間を縛られるのは嫌なんだ、というのも大きいかもしれません。
そんなあれやこれやをまともに説明すると、そこでまたアクセルが機嫌が悪くなったり、拗ねたりするから、心優しきイジーは「(イジーとは)会話はできて、こうなるんだなと思うと、それが次の日、違うことになってる」な態度をわざと演じてるんだと思いますけどね。
優しくてマイペースな人。
イジーらしい断り方だと思います。
じゃあ、元ドラマーのスティーブン・アドラーはというと、これはどうもアクセル側が入れたくなさそうな感じが匂ってきますね。
ミスタースマイル
理由は・・・分かりませんが(笑)、(ドラッグかアルコール中毒が原因で)オリジナルガンズ時代にクビになった時も、誰も同情したり引き留めたりしなかったようですし、そもそもスラッシュの自伝にも「スティーブンは俺の友人だった」と書いてますから、スラッシュと仲は良くてもアクセルとは案外そうでもなかったのでしょう。
ガンズの基本ラインが「アクセル&イジー」で動いていたことを考えると、スラッシュ派閥はあまり力がなかったと言わざるを得ないんじゃないでしょうか。
その頃の関係性が今回の正式加入につながらなかったことになっていると思いますし、でもアクセルもそんなに悪感情も抱いてないから(というか別にどうでもいい)、「あ、じゃあ、数公演でも」的な軽いお誘い程度になったんだ、と私なりに考えてます。
良くも悪くも「良い人どまり」なんだと思います。アドラーは。(アドラ―ファンのみなさん、すいません。これ、あくまで私の独断と偏見に基ずく意見ですので汗)
でもやっぱり彼も戻って欲しいですね。
まぎれもなくオリジナルメンバーの一員だったんですから。
追記その1
この記事を書いた後に、ツイッターのフォロワーの方から「ダフもスラッシュも、アクセル社長の下で働く従業員みたいになってるのでは。ガンズの法的所有権を独占してるのはアクセルだから」というメッセを頂きました。
あくまで自分の想像だけど・・と付け加えられてましたが、確かにそうなのかもしれないなと思いましたね。
ガンズ所有権の法的な所在とかそのあたりのことは、素人なのでよく分からんのですが、もしこの話が本当になってたとしたら、上の記事で私が書いたイジーの不参加の理由もまた違ってくるのだと思います。
実際、後でイジーがアクセルのこのインタビュー発言に嚙み付いていましたし。
イジー・ストラドリンがアクセルのインタビュー発言に嚙み付く!(Izzy rebut axl's remark!!)
バンドメンバーとして対等の立場で物事を決めていたはずなのに、いつのまにかアクセルが全ての決定権を握って独裁し始めたというところが、全ての問題の発端だったんでしょう、今に至るまで。スラッシュも自伝でそう書いてましたしね。
お金の面で話がまとまったのか、それともガンズの所有権を平等にシェアしたのか?
とにもかくにも、いったんは2名復帰でまとまったのだから、このままオリジナルの3人で末永くガンズを維持してもらいたいと思いますよ。
追記その2
BARKSによれば、スティーブン・アドラーは「もう再結成の話はできない」とのこと。
スティーヴン・アドラー「ガンズ・アンド・ローゼズ再結成の話はもうできない」
「去年参加したツアーの体験は素晴らしかった」「最高だったが、もうこれ以上話すことはできない」
ということだとか。
いきなりこんなインタビュー記事が出てきたので、意味がよくわかりませんが、バンド側からか、なにか他の理由でアドラー自身の再結成についての発言を止められたのでしょうか?
またこうも語っています。
「ガンズ・アンド・ローゼズと再びプレイできたことを感謝していると話しつつも、もっとプレイしたかった、アクセル・ローズに冷たくされ傷ついたなど不満も口にしていた」
太字の部分が問題ですね。アクセルに冷たくされたというところ。
これまさに本文記事で書いた「私の想像の上での」アドラー不参加へのアクセルの態度というものにぴったりハマるのではないですか?(以下まとめてみる)
・ガンズの基本ラインが「アクセル&イジー」で動いていた
・アドラーはスラッシュ派閥だった
・その頃の関係性が今回の正式加入につながらなかった
・とはいえアクセルもそんなに悪感情も抱いてない(というか別にどうでもいい)
・良くも悪くも「良い人どまり」なアドラー
どれもアクセルの感情の中では、当たらずとも遠からずのような気がしますね。
というか、アドラーのガンズのドラマーとしての賞味期限は、すでに90年の時点で切れているのではないかという・・・
彼の脱退後に発表された「ユーズ・ユア・イリュージョン」は、ガンズを「アペタイト~」の頃からさらに世界的なロックモンスターにのし上げたランドマーク的なアルバムといえるのですが、これにアドラーが参加していなかったという事実が(少なくともアルバムのジャケにも載っていない)、彼の価値をアクセルの中で「黄金期のオリジナルメンバー」ではなく「初期のオリジナルメンバー」程度の認識に押し下げているような気がしますし、ファン視点でも、ユーズ以降にファンになったガンズフリークからすれば、アドラーの存在はスラッシュやイジー、ダフのような「この人でなければガンズでない」という希少性など皆無でしょうから。(イジーですら微妙だ)
たとえ仮にもしアドラーを復活させることになったら、今の正式ドラマーを変えないといけないでしょう。
しかしアクセルはフランクをチャイニーズデモクラシー以来、ずっと変えないでメンバーに固定してるくらいだから、そのプレイを気に入ってる証拠なのでしょうし、アドラーに替えることで得られるメリットは「オリジナルメンバーだった」以外は見いだせないような気がします。(技術的・ギャラ的な理由のため)
ツインドラマーは?という考えもあるのでしょうが、ギターはスリーピースはあり得るけど、ドラマーのツーピースは聞いたことがありませんからね。
そんなこんなで、アドラーの元ガンズドラマーとしての価値は、すでに「オワコン」化してるというのが実情のような気がします。残念なことですけどね。
逆にいえば、今回の再結成はそれだけ「ビジネス」的な側面が強いという憶測もできるわけですよ。
黄金期のメンバー、すなわち客を呼べるメンバーがどうしても必要だったと。
それが今回のクラシカルメンバー再登場になったと。
つまりアドラーでは初期時代のファン以外は呼べないという判断があった。
アドラー自身の病気のリスク、現ドラマーを変えてまで配置換えするメリット(主にギャラ)等々があるでしょう。
それらを判断した際に「ノー」となった。
すべてはお金なのですよ、すべては!
だからイジーがアクセルのインタビュー発言にブチ切れて「ふざけんな!お前ら金を平等に分けたくなかっただけだろう!」とツイートしたんじゃないですか?
昔からの仲間を金で判断するんじゃねえ!と。
アクセル、スラッシュ、ダフ、みんなそれぞれ一体いくら欲しかったんだ?(そしていくら稼いだのだ?) って感じでね。
悲しいことですが、これが今のガンズ界隈を巡る状況だということは少なくとも私の脳内では完璧なストーリーとして成立しております。はい。
年を重ねるということは色々なことを背負うことでもあり、様々なことを犠牲にすることでもあるのですよ。
アドラーよ、もうこうなったら商売替えして、ディジー、メリッサと並んで強引にキーボードデビューするのだ!(こそっとアクセルに隠れて)
アドラーの最終形⇒元ドラマーのスティーブン・アドラー、バンド復帰を願うも叶わず!
AC/DCおよびアンガス・ヤングの場合
「アンガス(・ヤング)がやりたいって言う限り、俺はやるよ。調整できる。ガンズはすごく協力的だ。俺は自分の仕事を愛している。アンガスが俺のボスだってこともね。」
インタビューでアクセルが語ったAC/DC(アンガス・ヤング)への想いです。
ここで分かるのは、アクセルは実はボスが必要なタイプだったってこと。
いままでアクセルはバンドのボスとして、若い頃から現在に至るまで、あらゆる面をコントロールしてきました。
しかしオリジナルガンズの崩壊、ガンズ活動停止、再開後のニューガンズのラインナップの激しい変遷・・・などなどを考えると、決してアクセルはリーダータイプとして、組織やチームをうまくまとまめられる人ではないことが分かります。
若い頃のガンズメンバーからも「アクセルは時にはすごく優しくて、時には悪魔のような面がある」と言われるほど、感情の起伏が激しい人でした。
幼少の頃に受けた虐待が原因だと言われてますが、もしそうだとするならば、精神的なトラウマを抱えたまま、人間関係を構築しなければならないということになりますね。(⇒『マイケル・ジャクソンがアクセルとスラッシュの不仲の原因?!(Axl couldn't stand for slash's betray) 』)
トラウマを持った人がチームリーダーに向かないとまでは言いませんが、様々な意見の相違や軋轢を上手にまとめるには、人並み以上の気持ちの幅が必要だと思うんです。
この頃のアクセルはクールだった
しかしアクセルの過去現在のバンドを巡る発言・行動を見ていると、決して安定して運営してきたとはいえませんね。
バンドといえども、ひとつの組織であり、集団。
そこには必ず組織運営というのが生じてくるんです。
もし上手くいっていたならば、あんな形でオリジナルバンドが分解することはなかったでしょうし、新しくなったガンズでも、メンバーの流動性が激しくなることもないでしょう。
エアロスミスしかり、ローリングストーンズしかり、そしてAC/DCしかりです。
彼らは何十年もほぼ同じメンバーで安定したバンド活動を続けてきているではありませんか。
これは何よりバンドの組織運営が上手くいっている証拠です。
そしてそこには必ずリーダーなり、まとめ役がいて、バンド全体のことをきちんと管理しているはずなんです。
アクセルは当然、そのことを痛感していたでしょう。
俺にはリーダーなんて向かない、俺に向いてるのはただ歌うことだけなんだって。
きっと彼はアーティストタイプなんです。
自分のやりたいことを自由に好きにしたい。
人間関係を上手くまとめることのできる器用なキャラなんかじゃ、決してないんです。
だからこそ心の底で自分を仕切ってくれるボスを探していた。
たぶん、そこに父親なる存在を重ね合わせてしまうんでしょう。
なぜなら、それがアクセルのトラウマに触れる部分だから。
そして出会ったAC/DC。
アンガス・ヤングは60すぎのおじいさんです。
かたやアクセルは50過ぎのおっさん。
二人の間には7歳の年の違いしかありませんが、父と息子まではいかないでも、兄弟くらいの差はあるでしょう。
こうしてアクセルはアンガス・ヤングに指導を乞い、ステージでともに歌った。
そこで生まれたケミストリーは、きっとシンガーとギタリスト以上のものがあったと想像します。
そう。
彼の中で、アンガス・ヤングは兄貴となったのです。
そしてもちろん、アンガスのほうもそのことを敏感に感じ取っていたのでしょう。
「弟よ・・・」
ギター一本で生きてきた男一匹ギター大将のアンガス親父は、アクセルローズとの触れ合いの中で、いまだ経験したことのない兄貴の心得を体得し始めていたのでした。(アンガスにはマルコムというリアルな兄貴がいる)
アンガス兄貴
こうしてアンガスとアクセルは血のつながりを越えた兄と弟として、新たなジェダイオーダー・・じゃなかった「ロック界最強伝説」を共に築いていくことを固く誓ったのです。
アク:アンガス兄貴!
アン:アクセル弟よ!
(見つめあう二人)
ガシッ!
(固くハグしあう二人)
こうして二人は永遠の魂!ロック義兄弟となったのでした・・・(完)
・・・・完全に妄想小説のノリになってしまいましたが(笑)、私の中では、二人の関係はこんな感じなんじゃないかなと思うわけですよ。
ボスを得たアクセルはきっと気楽だったでしょうね。
バンドに対する責任も考えなくてもいいし、バンドの看板も背負ってないから、自由奔放に振る舞える。
そういうことはアンガス親父に全部任せていたらザッツ・ノープロブレムですから。
だからこそ、これからもアクセルはAC/DCと絡んでいきたいのだと思います。
もちろん金目のこともあるでしょうけどね、お互いに。
バンドメンバーが抜けてビジネス的に厳しくなるだろう今後のことを考えると、世界的にファンが多いガンズのリーダを迎え入れることは、AC/DCにとっても新しいファンを開拓することにもなるから得な話だと。
アクセルもAC/DCのファンを取り込めれば、悪くない話ですしね。
ビジネスという一点で考えれば、ビッグバンドのコラボは決して悪くない話だと思います。
まとめ
ここまで色んなことを好き勝手に吠えてきましたが、皆さま如何だったでしょうか?
妄想パートが大部分を占めますが(笑)、これもファンの熱い意見の一つだと思って、そのままアクセルのインタビュー発言をほくほく気分で眺めてもらったらと思います。
なんにしても、再結成について語ってくれたことは純粋に嬉しいですし、これからの活動がこのまま穏やかに続いてくれればいいなと思いますね。
それにしても、アクセルもダフも年を取りました。
見た目はもちろんですが、発言そのものも、昔と違って余裕が感じられます。
やはり人間、いろんなことを経験すべきなんですよ。
私は彼らと10歳ほど離れてる世代なんですが(1970年代生まれです)、まだあそこまで余裕をもって物事を見れるかというと、その自信はまったくありません。
時間が人を作ってくれるというのはあるのでしょうね。
このままの余裕をもって、来るべき来年の来日公演も見事に成功させてほしと思います。
京セラドーム、楽しみにしてるぞ!!