ジョン・ル・カレ原作、ゲイリー・オールドマン主演の「裏切りのサーカス」(原題:TINKER TAILOR SOLDIER SPY)からのエンディング・ソング。
元英国諜報部員でもあったル・カレのスパイ小説をもとにした作品なのだが、実に重厚で静かな味わいがあった。
【裏切りのサーカス】スパイの非情な世界観に酔いしれた!
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観客に想像させる行間を大切にした流れも、見たまんまのアメリカ映画にはあり得ない良作である。作中では色々と印象深い楽曲が流れていたが、中でも特にこの歌は耳に残った。
曲が流れるシーンは結構血なまぐさいというか、エンディングに向かう哀しみと野望の二重奏的な描写が続くのだが、そういう暗い雰囲気に反して流れされたこの曲は実に明るかった。
映画『裏切りのサーカス』予告編
「ラ・メ~~ル」と実に気持ちよく出された声の主は最初は女性かと思ったが、実は男性で、それも世界的に有名なフリオ・イグレシアスだということが分かり、さらに驚いた。
とはいいつつも、名前だけは聞いたことがあるが、経歴などはあまり詳しくなかったので、ちょこっとだけ調べてみた。
ラテン世界では相当に有名な歌手らしい。
曲もひょっとしたらどこかで耳にしているかも。
今日の曲だけ聞くと、カフェのBGMに似合いそうな歌を歌ってられそうだし。
ちなみに今日の「La Mer」は、映画のサントラ盤には収録されておらず、1976年に行われたパリ・オランピア劇場でのライブ・バージョンということらしい。
ラ・メールという歌自体は、フリオのオリジナルではないということかな?
そのへんのことは分からない。
フリオさんご本人は69才の御年であり、2010年には日本ツアーも行うほど壮健であらせられるようだ。
フランク・シナトラと同種類の知名度と人気、ということにしておきたい。