ザ・ワイルドワンを体現する70年代最強のロック・クィーン、スージー・クアトロの1974年発表のヒットシングルです。
とにかく格好いい!の一言に尽きますね。
歌はもちろんのことだけど、見た目というかルックスがクールすぎです。
ベース片手に革ジャンであの声ときたら、男なら惚れないわけにはいきません。アメリカ版志穂美悦子です。(微妙ですな)
1950年にアメリカのミネソタ州で生まれたスージーは、姉妹と共に若くから音楽活動を始めます。
当時戦争中だったベトナムにも遠征に行ったらしく、言われてみればこの「ワイルドワン」もなんとなくですが、プラトーンとかの戦争映画に出てきそうな曲調ではあります。
その後イギリスを始めとするヨーロッパ、日本でも人気が出てきますが、肝心の本国アメリカではパッとしませんでした。その後81年にアルバムを出して活動を休止。
バンドメンバーと結婚し、子供を2人もうけたとか。
現在はイギリス、ドイツで暮らし、ラジオのDJとしてミュージシャン活動にもいそしんでいるようです。
話は少し変わりますが、日本のロックバンド、ボウイもマリオネットのシングル裏面で、この「ワイルドワン」をカバーしてましたっけ。
ボーカルの氷室はソロになってから、ツアーでチャーリー・セクストンと「ビート・ソーロンリー」をカバーデュエットしたりしてたように思いますから、すでにボウイの頃から積極的に世界に目を向けていたことが伺われます。
さてスージークアトロですが、曲名のままワイルド、クール、ヘビーなそのスタイルは、同時代に活躍したT-REX、セックスピストルズの女版というべき、グラムパンクロックの時代の最先端を走っていました。
そういえば前者どちらもイギリス発祥ということを考えると、スージーがアメリカで人気が出なかった理由の一つは、アメリカ人の保守性によるもの、もしくは当時ベトナム戦争を抱えた戦時体制にあったことに関係あるのかもしれません。
いつまでも現役のレザー・ロッカーでいてください!スージー!