有名ゴルフプレーヤーの名言で英語と人生を学ぶシリーズ、今回はボビー・ジョーンズ氏です。
アマチュアで年間グランドスラムを達成した偉大なゴルファーで、紳士的なプレー態度から「球聖」と呼ばれています。
1920年代を中心に活躍し、現在に至るまで様々なゴルファーに影響を与えた偉大なる人物。
そんなジョーンズ氏の残した言葉は、彼のプレート同じく深さに溢れています。
では取り上げていきましょう。
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ボビー・ジョーンズの名言から英語と人生を学ぶ
You swing your best when you have the fewest things to think about.
考えるべきことが少ないときに、最高のスイングをする。"
「スィングする」はswing。
「あなたが~な時に」はWhen you have~
「少ない」はfew。
ここでは「最も少ない」という形にしています。
「考えること」はto think about。
何も考えない時にとった行動が意外に良い結果を生むことはありますよね。
それはとくにスポーツとか体を使う行為に多いように思います。
ゴルフもその一つ。
でもそれはやっぱり普段の訓練の積み重ねがあってこそなんですよね。
だからこそボビージョーンズのこの言葉は「練習をしっかりしている前提で」という条件がつくと思います。
A leading difficulty with the average player is that he totally misunderstands what is meant by concentration. He may think he is concentrating hard when he is merely worrying.
平均的なプレーヤーの最大の難点は、集中力の意味を完全に誤解していることである。彼は一生懸命に集中していると思うかもしれないが、それは単に心配しているだけなのだ。
「主要な、最大の」はleading。
「難点」はdifficulty。
「完全に」はtotally。
「誤解する」はmisunderstand。
「~という意味を」はwhat is meant by~。
「~かもしれない」はmay。
「集中する」はis concentrating。
「単に」はmerely。
これはなかなか手厳しい言葉ですね(笑)
私も平均的な(むしろそれ以下)プレーヤーの一人なので、彼のいう「単に心配しているだけ」の部類に入ります。
一流の思考を想像することは難しいですが、あえてこの言葉の意味を考えるならば「平均的なプレーヤーは、プレーそのものに集中するのではなく、その先々の結果や外野のあれこれに気を取られるからだ」ということなのかなと。
本当の意味の集中は一打一打に全ての精神を集中することなのかもしれません。
どうしても我々アベレージゴルファーは、ゲーム終了後のビールやサウナを楽しみにしてしまいますから(苦笑)
たぶん、そういうことかな?
One reason golf is such an exasperating game is that a thing we learned is so easily forgotten, and we find ourselves struggling year after year with faults we had discovered and corrected time and again.
ゴルフが厄介なのは、学んだことがすぐに忘れられ、何度も発見し修正した欠点に毎年悩まされるからです。
「~が腹だたしいのは~」は~is such an exasperating ~is。
「すぐに忘れる」は so easily forgotten。
「悩まされる」はfind ~selve struggling~。
「~という欠点に」はwith faults。
英文表現が少し難しめという印象を受けます。
昔の人なので表現が古風なのか、こういう言い回しをよくする人なのかは分かりませんが。
ともあれ「学んだことをすぐに忘れる」というのは、ゴルフに限らず人生でいくつもあります。
本当は「失敗⇒学び⇒修正⇒成長」のサイクルになるのが望ましいのですが、実際にはなかなかそううまくいくことは少ないです。
それを実現できる人こそ、ゴルフでも人生でも成功を収めるのでしょう。
I never learned anything from a match that I won.
勝った試合からは何も学べない"
「~は絶対にない」はnever。
「~から学ぶ」はlearn from。
失敗は成功の母という言葉を思い出します。
野球の野村監督は昔こんな発言をしました。
「勝ちに不思議の価値あり。負けに不思議の負けなし」
勝つことは色んな要素が重なるので、決して実力だけでは測れないものだけど、負けは明らかにこちらに非があることだから理由や原因がある。
負けた時こそ学べることが多いということ。
まさにこの言葉と同じことですね。
The main idea in golf as in life, I suppose is to learn to accept what cannot be altered and to keep on doing one's own reasoned and resolute best whether the prospect be bleak or rosy.
ゴルフも人生と同じで、変えられないものを受け入れることを学び、見通しが暗くてもバラ色でも、自分自身の理性的で断固としたベストを尽くすことだと思います
「~は~と同じ」はas。
「~だと推測する、思う」はsuppose。
「~すること」はis to~
「~するもの」はwhat~。
「変えられない」はcannot be altered。
「~し続ける」はkeep on ~ing。
「理性的な」はreasoned。
「断固とした」はresolute。
「~かどうか」はwhether~or~。
変えられないことを受け入れる。
簡単そうで難しいですよね。
言い換えれば「現実を受け入れる」ということになると思います。
そのうえで「理性的に」判断し、行動すること。
感情に身を任せても良いことはあまりないというのは、ゴルフでも人生でも共通している教えだと思います。
まとめ
球聖と呼ばれたボビー・ジョーンズ氏の名言を紹介させてもらいました。
本業は弁護士なだけに、言い回しの言葉がなかなかに高尚でした。
ただその意味は他の名ゴルファーの言葉と同じように鋭いものがありましたし、ゴルフというスポーツが人生と共通していることが多いと感じさせてくれる深みもありました。
多くのゴルファーに影響を与え続けた氏の言葉を胸に、人生にゴルフに「理性」をもって臨みたいと思います。