怒涛の80年代を過ぎて少し落ち着きを見せ始めた1990年代。
時代はすでにグランジの勃興が立ち上り始めていましたが、80年代の豪華絢爛の華やかなロックシーンをリアルタイムで見聞きしていた自分にとっては、ちーっとも魅力的でないなーという思いがありましてな。。。
見た目も破れたジーンズとか手入れのされていないロングヘア、全然華やかでない普段着のシャツとかジャケット・・・
当時はグランジバンドのことを「どこがええねん、こんな小汚くて聞いていても明るくなれないバンドが」とかそんな風に思っていましたっけ。
今聞くと「ああ、いいなー」と胸に響いたりするんですけどね。やっぱり十代の若い頃って単純にキャッチーでメロディが前向きなものを好むんですよね。
そんなグランジが勃興する手前に活躍していたロックバンドたち。
80年代の空気感を色濃く残した、華やかで色っぽくて元気が出るクラシカルなロックバンドをこれから紹介しようと思いますよ。
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90年代洋楽ロックおすすめ
1位:ファイアーハウス
90年代に発売したデビューアルバムからのシングルカット「ドント・トリート・ミー・バッド」がいきなり心を鷲掴みしてくれた「自分史の中の珠玉の90年代バンド」です。
独特の甲高いシャウト、胸に迫る美しいメロディライン、疾走感に溢れる心地よいリズム・・・・
全てが完璧でしたね。
当時はほかにも山ほどハードロックバンドがいましたが、なぜかこのバンドだけは自分の中で特別に「光る」存在になっているんですよ。
若く瑞々しい感性に溢れた「正統派ハードロック」の流れは、その後にヒットした「ラブ・オブ・ア・ライフタイム」もしっかり受け継がれていて、いつ聞いても気持ちよさを感じさせてくれますね。
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2位:ミスタービッグ
80年代後半に結成したハードロックバンドです。
すでに各方面で活躍していたメンバーが合体したことから「スーパーバンド」と称されていました(いわばロック界のTOTO)
演奏レベルの高さやボーカルのハスキーでソウルフルなシャウトは「スーパーバンド」にふさわしいロック魂を感じます。
音楽ジャンル的には軽めのハードロックでメロディもキャッチーで売れ線的な聞きやすさがありますね。
このバンドと出会ったのは高校生だった90年代初頭でした。
ビルボードヒットチャートで耳にした「トゥービーウィズユー」は今も心に残るパワーバラードですよ。
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3位:エクストリーム
90年にリリースされた2ndアルバム「ポルノグラフティ」が大ヒットしたアメリカのロックバンドです。
バンド自体は85年に結成されましたが、曲がヒットして極東の日本の高校生の目に留まるようになったのはセカンドアルバムからですかね。
とにかく「モア・ザン・ワード」は良かったです。
バラードなんですが、ハードロックバンドにありがちな泣かせる系のパワーバラードではなく、淡々と優しく語り掛ける系の「アコースティック系」のバラードがすごく心に響きました。
実際にバンド史上で最もヒットした曲になっていて、後には映画でも使われているほどですよ。
この曲が収録されたアルバム自体もクオリティの高い楽曲が収録されていて、どれもハズレなしの良作品になっています。
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4位:ブラック・クロウズ
80年代に結成されたサザンロックバンドです。
正統派のハードロックというよりは、ブルースが混じった独特の「南部臭」を放っているのが魅力の一つになっています。
90年にリリースされたデビューアルバム「シェイクユアマネーメーカー」で人気を得て、92年の「サザンハーモニー」でキャッチーでノリの良いサザン風ロックで人気を確定、さらに94年の「アモリカ」ではよりディープになったサザンサウンドで「分かる人には分かる」的な玄人サウンドを炸裂。
この3部作が「他のロックバンドにはない別格の世界観」を自分の中で印象付けることになりまして、それからも時々「気分をこじらせたとき」にリスニングさせてもらってます。
ボーカルの独特のハスキーで枯れた声、乾いていつつ、ジャズのテイストを織り交ぜたような「オールド感」が強烈な磁気を放っていると思いますね。
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5位:ネルソン
双子の兄弟が結成したアメリカのハードロックデュオです。
バンドとは少し違いますが、放つ曲はしっかりと「ハードロック」しているのでまあ宜しいかと思いますね。
彼らの曲を特徴づけるのが、とにかく「キャッチー」なこと。
耳障りのよいメロディと耳に残るボーカルとコーラスのサウンドコラボがいかにも「売れ線」的な匂いを感じます。
80年代の「売れ線ロック」を好んで聞いていたミーハーロックファンの自分的には「ぴったり」な「メジャー路線」バリバリのコンビではないでしょうか。
とはいえ、コンビの歌唱力はしっかりあって、曲もキャッチーさが根底にありながらも、バックバンドがしっかりしているのか、全体的には意外に骨太なサウンドを展開してくれます。
ほぼ同時期のミスタービッグやアグリーキッドジョー的な大衆受け路線を歩みつつも、ロック好きの魂に訴えかけてくる「男臭さ」もしっかり持ち合わせていると感じますよ。
6位:アグリーキッドジョー
80年代後半に結成されたアメリカのロックバンドです。
このバンドの特徴は「コーラスの重なり」「ファンク的な要素を持つロック」というところでしょうか。
聞きやすいメインボーカルの耳触りの良さとコーラスのハスキーさがやたらと心地よいんですよ。
曲も当時はやり始めていたミクスチャーロック的な明るさと軽快さが良くてですね、それまで好んで聞いてた80年代ハードロック的なソリッドさとかヘビィさと違ったテイストが、すんごく当時の自分の心を掴んでくれました。
2015年には再結成してアルバムをリリースしたようで、今も活動を続けているようですよ。
7位:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
結成は80年代ですが、世界的にヒットしたのは91年にリリースした5枚目のアルバム「ブラッド・シュガー・セックス・マジック」ですね。
ハードロックバンドというよりはファンク・ミクスチャーロックバンドの路線が濃厚で、ヒットシングル「Give it away」は完全にロックとヒップホップの融合という感じです(エアロスミスのウォーク・ディス・ウェイ的な)
バンドの特徴はとにかく「裸になりたがるところ」。
有名なのが男性のアレに靴下を被せて全裸で行ったライブパフォーマンスですかね。
彼らがなぜそんなに「裸に固執する」のか?という答えは、ボーカルのアンソニーのこの言葉に凝縮されていると思いますよ。
レッドホットチリペッパーズのアンソニーの言葉
「俺たちがライブで裸になるのは、自由を表現するための究極の行為なんだ」#レッドホッドチリペッパーズ #ロックミュージシャンの名言 pic.twitter.com/Vve2Yk0uVx
— izzyru@洋楽・映画・英語学習 (@izy170) April 15, 2022
全裸は風邪を引くので、せめてTシャツとパンツは身に着けてくださいね。
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8位:ヴァン・ヘイレン
80年代から活躍していた世界的なハードロックバンドです。
なぜこのバンドを90年代のバンドに取り上げたかというと、ちょうどこの当時にボーカルをしていたサミー・ヘイガ―が歌う「CAN'T STOP LOVING YOU」がヒットしていたから。
バンドの10枚目のアルバムになる「バランス」が1995年にリリースされていて、この頃の日本は阪神淡路大震災が発生したり、オウム真理教の地下鉄サリン事件があったりで、心がくすぶっている時期と重なっていたんですよね。
そんなときに聞いた「CAN'T STOP LOVING YOU」の爽快さがすんごくストレートに心に響きまして、今でもヴァン・ヘイレンんといえば「ジャンプ」ではなくて自分の中では「CAN'T STOP LOVING YOU」なんですよ。
サミーヘイガ―も後に脱退するんですが、自分史的にはこの頃のバンドが一番良かったなあ。
9位:グレイト・ホワイト
80年代に結成したアメリカの正統派ハードロックバンドです。
ヒット曲としては89年にリリースした「Once between twice shy」が有名ですが、個人的にはその2年後にリリースされた「Hooked」が印象的ですね。
ボーカルのハスキーで甲高い声がすごくロックしてますし、ノリがよくて軽快なリズムとキレのあるサウンドは今聞いても「良いな」と感じますよ。
とにかく疾走感が良いんですよ。
バイクに乗り始めてからはライディング中に聞いていたほどですからね。
彼らは後にレッド・ツェッペリンのカバーアルバムをリリースしますが、確かにボーカルの声からはその影響を感じますね。
サウンド的にはいかにも「アメリカ」で明るく軽快で車やバイクが似合うところがすごく好きですよ。
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10位:バックチェリー
1999年に結成された90年代後半戦を飾るハードロックバンドです。
ボーカルのジョッシュ・トッドのいかにも「ロッカー」な出で立ちと、ガンズアンドローゼズを思わせる華やかで危険な香り・・・
元ガンズメンバーが集まって結成したベルベット・リボルバーに相通じるほど「ガンズ臭」がするバンドですね(実際にトッドはリボルバーの前身であるバンドをスラッシュやダフと組んでいた)
見た目も体中がタトゥーだらけですし、歌詞もドラッグが頻繁に出てきたりと、いかにも「バッドボーイバンド」でなところも80年代ハードロックの匂いを今でも持ち合わせているスタイルが良いですね。
サウンドも80年代HR風で、疾走感のあるロックがバイカーや車好きにも相性が良いでしょう。
バンドは解散のあとに再結成して今でも活動を続けていて、以前にも2000年代のガンズのオープニングアクトにも起用されたことがあるよう。
そのときにアクセルが直接「感謝の言葉」と「タブレット」を手渡しでプレゼントしてくれたということで、ガンズとのつながりを維持し続けている「ガンズ一家」なバンドといえますね(見た目的にはダフの雰囲気がある)
最後に
ハードロック全盛の終焉を迎えようとしつつあった90年代のロックシーン。
その中で新たなムーブメントとしてロックシーンを盛り上げたバンドたちを今回は取り上げてみました。
80年代のバンドとはまた少し違ったテイストをそれぞれ持っていますよ。
今聞いても色あせない新しさを持ちつつ、80年代の華やかさも併せ持つ魅力をもっているのだなと。
やっぱりロックはいいですね!