87年のヒット曲。
9枚目のアルバム「The Lonesome Jubilee」からのシングルカットだ。
ビルボード9位まで上った。
ポップス系の曲が多かった当時のチャートの中でも、珍しく乾いた南部の田舎町仕様の歌になっている。
実際にビデオクリップもそういう場所で撮られているのが面白い。
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シニカルだが何気に熱い歌詞を紹介
汗や埃が画面から匂ってきそうになる映像をご覧あれ。
John Mellencamp - Paper In Fire
この曲の歌詞は結構シニカルで、およそ3つのパートに分かれて、人生の厳しさを語っている。
夢を追いかけて努力していた女性がいた。
ついにその夢を掴みかけたとき、あっけなく夢破れた。
まるで紙が炎に巻かれるように・・・・
愛を追い求めている男がいた。
風任せの愚かな人生。
虚栄に満ちた日々が永遠に続くに見えたそのとき、全てが燃え尽きる。
まるで紙が炎に巻かれるように・・・・
良き人生が芝生の向こう側にあった。
皆それを遠くで見つめるだけだった。
自らの生き方を振り返ることなく。
そして気が付けば芝生は茶色に変わり果てた。
まるで炎に巻かれる紙のように・・・・
あくまで自己流解釈なので、真の意味は異なるかもしれないが、英訳を読んだ感じではこうとらえてみた。
このままとらえるとしたら、まさに皮肉そのものというか、努力しても得られないものがあったり、努力すらしないで傍観するだけのものを皮肉ったりする歌詞にも思える。
南部の黒人の町でこの曲を歌うビデオ・クリックは、まさにそういう環境にいる彼らについて語ったということになるのかもしれない。
最後に
その南部を愛するジョン・クーガーだが、いわゆる「ルーツ・ロッカー」の象徴的存在として2008年にはロックの殿堂入りを果たしている。
キャッチーで大衆受けするロックナンバーをリリースしながらも、伝統楽器を使用することにもこだわりを持っているようだ。(この曲「paper in fire」のビデオ・クリップでも、ヴァイオリンを弾くメンバーをバックに従えている)
この曲がリリースされた当時はジョン・クーガー・メレンキャンプだったが、その後ジョン・メレンキャンプと元に戻した。最初この名前を見たとき、「どっかのキャンプ場か?」と勘違いしてしまったのが、今となっては懐かしい。