伝説のカンフースター、ブルース・リーの名を世界に知らしめた名作「燃えよドラゴン」のテーマソングだ。
劇中のブルースの雄叫びから入るこの曲は、緊張感溢れるオーケストラの壮大な演奏とあいまって、実際に映画を見ているかのようなリアル感を一聴して感じることができる名曲である。
1973年に公開されたこの作品は、実はブルースの死後のこと。
つまり僕が生まれる前には、すでに彼はこの世にいなかったということだ。
子供時代の僕にとってブルース・リーは完全に過去の人だった。
映画を見たこともないし、テレビで過去の作品が放映されることもない。たまにあっても誰だか分からないし、笑える要素や派手なアクションもない。
時代はジャッキー・チェンの陽気さを求めており、彼のコミカルさが茶の間を明るく照らしていた頃だった。
だが長じてブルースの作品を見、また自分自身も武道を始めたことによって、あらためて彼の偉大さを発見することになる。
その一つ一つの言葉の重み、静寂の後に訪れる狂おしいまでの激しさ・・・・
全てがリアルだった。
彼がカンフーアクションを世界に知らしめていなければ、ジャッキーやジェット・リーが後に世に出てくることはなかっただろう。
彼が精神と肉体の一致を問うていなければ、太極の哲学が広く世に認知されることもなかっただろう。
映画界や格闘技界において「革命児」の名を欲しいままにした理由がここにある。
「考えるな。感じるんだ。」
映画の冒頭でブルースが弟子に伝えた、このシンプルな言葉の中にこそ、真実は存在する。
ブルース・リーよ、永遠に・・・・
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