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【マリリン・マンソン】世紀の悪人エンターテイナー、マンソンが激しく歌う「ファイト・ソング」!

2011年1月13日

悪名高きマリリン・マンソンの登場である。

悪名といっても、いわゆる「悪い」という意味ではなく、かつて室町後期に新興階級が従来の階級から「悪人」と呼ばれたのと同じ意味で、従来の価値観とは異なった物事をおこなう者に対して旧階級からの畏怖を含んだ呼び方を指すのであり、「悪」という字面通りに、決して残虐とか残酷・冷酷というニュアンスは込められていない。

ゆえにマンソンへの悪名というのは、一部のキリスト教関係者やアメリカ社会を構成する各種権威からの恐怖や嫌悪にも似た贈り物であり、むしろこれは、

「腐りきった教条主義者たち、商業主義に堕落した芸術界にモノ申す!」

的なスタンスを守り続けている、稀有なアーティストへの最大級の賛辞であるとすら感じる。

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マリリン・マンソンとの出会い

マンソンが非難を受けている最大の理由に、そのアンチ・キリストな言動が挙げられるが、特にキリスト教徒でもない日本人の僕にとって、いくら彼らがアンチスーパークライストな歌を歌おうが、ライブで聖書を破り捨てて全米PTAに「悪魔!」と罵られようが、そんな些末なことは全く知ったことではない。

どちらかといえば、本屋で洋楽雑誌を立ち読みしてて、たまたま開いたページ一杯に目に飛び込んだ変態的なルックスのマンソンズに度肝を抜かれ、「なんじゃこいつら?!」と半分呆れ顔で雑誌を放り投げた自分自身と、変態的なルックスに満足げな表情で写る初期マンソンに哀愁を感じたという表現が正しいだろうか。

きみがいるから僕がいる、とはどこかで聞いたセリフだが、スターとは支持する人がいてこそのスターであり、そこにスーパースターとつけば支持する人の数も爆発的に多くなるものだ。

あまりにハードでコアな変態ルックスすぎて一般のファンがつかず、少数の狂信的かつマニアックなファンだけがヘッドバンキングしながら絶叫する様を見て、

「お前もアンチクライスト・スーパースターを名乗るんやったら、もうちょっとマシな格好してポーズ決めろよ、このエログロコスプレ野郎!」

と洋楽雑誌コーナーの前で一人毒づいていた20代前半の頃の自分が懐かしい。

マリリン・マンソンとはなにもの?

最近はすっかりスタイリッシュになったマンソンを知らない方のために、世界の知恵袋ウィキペディアから抜粋したプロフィールの一部を紹介しよう。

1969年1月5日、オハイオ州のカントンに生まれる。父親はカトリック教徒であり、母親は米国聖公会の教会員であった。
両親によってカトリックの私立中学校に入学させられ、ハルマゲドンやイエス・キリストについて嫌というほど教え込まれた。使用していたノートに、「こんな生活やだ」との一文を何度も繰り返し書き続けたらしく、そのノートを見た親や教師に幾度も殴られたという。周囲には「変態ポルノを見せつけてくる年上の親戚」や、服を脱がせて囚人ゲームに興じる隣人」「ベトナム戦争中に秘密部隊に属し、無辜の一般市民を多数殺害した父親」「地下に自身のアブノーマルなマスターベーション専用の部屋を設けていた祖父」など、常軌を逸した人間が多かった。これがボンデージファッションを嫌いになった原因である。それによって受けた形而上的な虐待、迫害から孤独になるも、そこからの現実逃避としてロックに出会ったという。マリリン・マンソンより)

リンク先をさらに一読した方は、マンソンがあらゆる意味で良識を超越した存在であることを、熱きウキ書き込みから読み取れることだろう。

中でも特に、僕が気に入った箇所を例によって抜粋してみる。

マンソンには常に反キリスト教のイメージが付きまとう。反キリスト教イメージを持つアーティストは少なからず存在するが、ここまでそのイメージが定着しているアーティストは少ない。

それを決定付けたのが、セカンドアルバム『アンチクライスト・スーパースター』の発表である。

これ以後マンソンは「アンチクライスト・スーパースター」という別名で呼ばれるようになった。

しかしマンソン自身は、単なるキリスト教批判ではないと主張している。

「ディスポーザブル・ティーンズ」という楽曲の中で「俺は本当の神を憎んだことは一度もないが、人々が信じる神は大嫌いだ」と歌っているのはその一例である。

最後の文章がいい。

俺は本当の神を憎んだことは一度もないが、人々が信じる神は嫌いだ

と。

これにより、彼が決して本心からのアンチクライストでないことが分かった。

むしろイエス・キリストの説く真理をないがしろし、それを自分たちの都合の良いように恣意的に解釈してきた各種勢力、そしてそれに盲目的に追随する民衆への痛烈な批判が彼のアーティストとしての原点と感じたのだ。

同様のことが、マンソンのアメリカ社会に対する批判にも現れている。

「俺を断罪する前に政府や大企業のやっていることを見ろ!」

「自分の頭で考え、行動しろ!」

まさに21世紀の「悪人」である。

まとめ

そんな悪人マンソンが盲目的な人々に贈る戦いの歌「The Fight Song」。

奇しくも彼と同じく自分の頭で考える表現者マイケル・ムーア監督の「ボーリング・フォー・コロンバイン」でインタビューを受けたマンソンの後に流れた曲です。

戦え!民衆よ!

そしてつかみ取れ!

自らの手で!!

マンソンが映画に出演

2013年12月にマリリン・マンソンが映画出演していたようです。

タイトルは「wrong cops」(ワルい警官たち)。

内気な青年を演じてるとかで、ちょいとばかり70年代的な雰囲気の中で、音楽活動では見られないのほほんとした演技をみることができそう。


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