衝撃のアルバムジャケである。
歌のタイトルを指し示すような、狂気に満ちた男の目そして絶望的なまでに露出された喉ち〇こ、ならびに地獄の門の如く開かれた鼻の穴・・・・
1969年発表の「キングリムゾンの宮殿」 がこれだ。
プログレッシブの走りといえるこのバンド、実は当の本人達はそう呼ばれることを嫌っているという。
一流の芸術家に特有の「カテゴライズ」されることへの嫌悪感からだろうか。
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キングクリムゾンとの出会い
当時ラジオ番組かなにかで彼らの存在を知った高校3年の私は「これを聴けばいっぱしの音楽通になれるかもね」とほくそ笑みながら、近所のレンタル屋で2泊3日で借りた思春期まっただ中の冬の出来事であった。
しかしその結果は・・・・・・・
「わけが分からん!!」
当時は一応洋楽を聴いていたものの、基本的にヒットチャートのみのメジャー指向だったので、こういういわゆる”前衛的”な音楽は全く理解ができなかった。
ガンズやロクセット、ウォレントとかモトリークルーなんかを好んで聴いている、ごく普通の洋楽リスナーに、21世紀の異常者がなんちゃらとかヘビーなタイトルの意味が分かってたまるか!という感じ・・・
そしてそのまま「意味不明」のカテゴリをつけて長らく記憶の彼方に押しやっていたのだが・・・
しかしですな
30を越えて聴いてみると、これがなかなか良いことに改めて気づく。
何がどうすごいってのは、あいかわらずよく分からないのだけど、なんだか聴いていて妙に心地よい。
重層的な音の振動と、ときおり入るエフェクトボーカルの緊張感。
これがいわゆるプログレというやつか?!
「俺も成長したもんだ・・・・」
そうつぶやきながら、夜の街を窓越しに見つめるアラフォーな秋でした。
キング・クリムゾンの紹介
ここでほんの触りだけバンドの紹介をしておきましょう。
1968年末結成、アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』で1969年にデビュー。
ロバート・フリップを中心として、様々なメンバーチェンジが行われ、音楽性も多様な広がりを展開してきた。
2012年にキングクリムゾンとしての活動を休止するとフリップは発表。
しかし翌年2013年9月には、新しいラインアップで活動再開を宣言。
2014年3月には、フリップはUncutマガジンのインタビューで「新たなアルバム制作の予定はないが、これまでの曲をアレンジした形で演奏することはあると思う」とし、2014年の8月か9月には北南米大陸をツアーしていく意向を示した。
すごい息の長いバンド、という印象。
やはりそれだけ全世界に多くのファンがいるのだろうな。
聴けば聞くほど奥の深さがにじみ出てきそうなアルバムだったので、やはりそれだけ音の作り込みがハンパじゃないのだろう。
仕込んだ時間分だけ、味の長さが保てる。
音の世界の名調理人という感じがする。
一度、生で聞いて見たものだ。
まとめ&追記
2015年12月に来日公演を果たした模様。
【ライブレポート】キング・クリムゾン、渋谷オーチャードホールにてあの名曲の数々を披露
偏屈なことで知られるフィリップのもと、バンドはファンと共に濃い~ひとときを共有したようである。
過去のクラシックスを多く演奏する今回のツアーだが、メンバー構成は新しいラインアップだ。ステージ前方にはパット・マステロット、ビル・リーフリン、ギャヴィン・ハリスンの3台のドラム・キットが置かれ、他4人のメンバーは後方の壇上で演奏することになる。そんなステージ・セットを見るだけで、今回のツアーがただのレトロ・ショーでないことが明らかだった。
「ライヴの撮影は禁止。撮っていいのはトニー・レヴィンがカメラを構えているときだけ」「演奏中の再入場は禁止」など、フリップ自らが開演前のアナウンス(姿は見せず)。相変わらずの偏屈ぶり…と思わせて、最後は「以上を守って、キング・クリムゾンとパーティーしましょう」と締めくくり、観衆を沸かせている。
(BARKSより)
ライブレポートに書かれてる内容のほとんどを理解できなかった非ファンの私だが(笑)、それでも彼らの音楽へのこだわりは尋常でないことはビシビシ伝わってくる。
歴史のあるバンドのことだから、その軌跡を追ってきたファンにはたまらないパーティータイムになったことだろう。
これを機にちょっくら本格的に聞いてみようかな。
そうしたら今度はレポートの一部くらいは解読できるかもしれない(笑)
次回レビューするときは、ぜひとも ”エピタフ” について熱く語ることができますように・・・・